豆満級フリゲート

豆満級フリゲート

豆満級フリゲート（英名: Dumangang class Patrol Frigate）は、韓国海軍の初期に導入された艦艇です。このフリゲートは、アメリカ海軍のタコマ級哨戒フリゲートが基になっており、1950年代初頭に5隻が韓国海軍に貸与されました。これらの艦は、韓国の海洋防衛において重要な役割を果たしましたが、1973年までには全艦が除籍されました。

タコマ級哨戒フリゲートの歴史

タコマ級は、アメリカ合衆国が第二次世界大戦中に建造し、運用した艦艇であり、合計96隻が建造されました。このうち21隻はイギリスに貸与され、残る75隻はアメリカ海軍によって使用されました。また、戦後には28隻がソ連海軍に貸与されるなど、国際的にも広く運用されていた艦級です。1945年、対日作戦のためにソ連に渡った艦は、戦争後にアメリカへ戻り、横須賀に配置されていました。1950年に朝鮮戦争が勃発すると、これらの艦は急きょ再整備され、朝鮮半島近海の戦闘に投入されることとなります。

韓国海軍への貸与

朝鮮戦争の影響で、韓国の海軍力が強化される中で、アメリカは1950年以降にタコマ級哨戒フリゲートのうち5隻を大韓民国海軍に貸与しました。これらの艦艇には、それぞれ朝鮮半島を流れる主要な河川に由来する名称が付けられ、地域にちなんだ意味を持つように配慮されていました。これらの艦は、一定の期間韓国海軍の主力艦として機能し、1960年代から70年代にかけて、地域の防衛や海上警備活動に貢献しました。

除籍とその後

1973年に至るまでに、豆満級フリゲートは全て除籍され、韓国海軍の艦隊から姿を消しました。このフリゲート級は、その後の韓国海軍の進化に寄与するものであり、現在の近代化された艦隊の構成にも影響を与えています。また、豆満級フリゲートの運用を通じて、韓国海軍は徐々に独自の艦艇開発の道を歩み始めることになります。南北の安全保障環境の中で重要な役割を果たしたこの艦艇の歴史は、韓国の海軍力発展にとって忘れてはならない一章を成しています。

関連項目

• - 大韓民国海軍艦艇一覧
• - くす型護衛艦: 警備隊・海上自衛隊が運用した同類艦

もう一度検索