フリゲート

フリゲートについての詳細

フリゲート（英語: frigate）は、軍艦の一類別であり、その歴史は長く、時代に応じて様々な役割を担ってきました。初めてこの名称が使われたのは帆船の時代で、当初は小型で高速の遊撃艦を指していました。これらの艦は、艦隊の主力艦である戦列艦とは異なり、哨戒や護衛などの任務を主に行っていました。

フリゲートは、南北戦争や第二次世界大戦を経て、装甲化が進み、艦種は巡洋艦や大型駆逐艦に移行していきました。特に第二次世界大戦中は、イギリス海軍のリバー級フリゲートが示すように、駆逐艦よりも小型で、コルベットよりも大きい護衛艦としての役割が強調されました。

日本では、「フリゲート」という用語がそのまま使用されており、特に「艦」という語を追加せずともフリゲート一つで艦種を示すことができます。漢字文化圏では、「護衛艦」や「巡防艦」として訳されることが多く、各国で少しずつ異なる呼称が使われています。

フリゲートの進化

フリゲートという名称の語源は、地中海で使われていた「フレガータ」（fregata）にあります。この言葉は、通常多くのマストと帆を持つ快速船を指し、その後、軍艦の一種としても広まりました。そのため、フリゲートという言葉は、歴史的に使用されていたため、その定義は時代によって変わります。具体的には、18世紀から19世紀にかけてのフリゲートは、一般に24～40門の砲を備え、排水量が約1,000トンで、艦隊戦には参加せず、偵察や補助的な役割を果たす小型の艦艇でした。

また、フリゲートはナポレオン戦争およびフランス革命戦争を通じて、その大型化と火力強化が進められました。アメリカ海軍は、特に初期において、より重武装のフリゲートを主力として擁しており、その結果、英海軍に対して優位に立つ機会ともなりました。

現代のフリゲート

19世紀になると、蒸気機関の導入が進み、フリゲートもこの新技術を取り入れていきました。この変化は、軍艦の設計に革命をもたらし、木造から鉄や鋼製の艦へと移行する流れの一部として位置づけられています。特に、リバー級フリゲートの登場が重要で、近代的フリゲートの先駆けとして、航洋護衛艦の新しいスタイルを示しました。

第二次世界大戦後、各国海軍は新しい海戦の形態に合わせて艦種を見直し、フリゲートの新たな役割が明確になりました。しかし、駆逐艦やスループとの区別が不明確となることも多く、フリゲートという名称は時に格下の艦を指すことに使用されるようになりました。

近年では、フリゲートは対潜能力や防空能力を備えた護衛艦としての機能が強調されています。特に、商船団の護衛や揚陸部隊の支援といった色々な任務での活動が求められています。現代のフリゲート軍艦は、幅広い任務に対応できるように設計され、軍の中でも重要な役割を果たしています。これにより、フリゲートは戦略的にも非常に重要な存在となっているのです。

このように、フリゲートは歴史的に様々な形で発展してきた軍艦であり、これからも戦略の中で重要な役割を担っていくことでしょう。

もう一度検索