貝島桃代

貝島桃代：国際的に活躍する建築家

貝島桃代氏は、1969年生まれの日本の建築家です。その卓越した才能と豊富な経験から、国内外で高い評価を得ています。特に、スイス連邦工科大学チューリッヒ校の正教授としての地位は、彼女の国際的な活躍を象徴するものです。

教育とキャリア

東京都新宿区四谷に生まれた貝島氏は、日本女子大学家政学部住居学科を卒業後、建築家としての道を歩み始めます。1992年には夫である塚本由晴氏と共に、建築設計事務所「アトリエ・ワン」を設立。以来、共同主宰として数々の建築プロジェクトを成功させてきました。

その後、東京工業大学大学院で修士号、博士課程を修了。さらに、スイス連邦工科大学チューリッヒ校に奨学生として留学するなど、建築の知識・技術を研鑽する機会を積極的に得ています。

多彩な活動

彼女のキャリアは、国内外の大学との関わりも深く、筑波大学やハーバード大学、ライス大学、デルフト工科大学、コロンビア大学などで客員教授を務めました。その間、クイーンズランド大学でも非常勤教授として教鞭をとるなど、教育者としても貢献しています。

また、2018年には第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館のキュレーターを務めるなど、国際的な舞台でも活躍しています。2021年にはスイス連邦工科大学チューリッヒ校の正教授に就任し、砂沼サンビーチ跡地活性化協議会座長も務めるなど、建築分野のリーダーとしての役割も担っています。

受賞と業績

貝島氏の才能は、数々の受賞歴からも明らかです。2012年には英国王立建築家協会（RIBA）の国際フェローシップを受賞。そして2022年には、権威あるウルフ賞芸術部門を受賞しました。これは、彼女の建築に対する独自の視点と、建築界への多大な貢献を認められた証と言えるでしょう。

出版物

貝島氏は、建築に関する多くの著書も出版しています。夫である塚本由晴氏との共著も多く、アトリエ・ワンの建築作品や、建築を取り巻く社会問題への考察など、幅広いテーマを扱っています。代表的な著書に、『メイド・イン・トーキョー』（黒田潤三氏との共著）、『建築からみたまちいえたてもののシナリオ』、そして『JA85住宅の系譜 アトリエ・ワンの全42住宅』などがあります。これらの著作は、建築を学ぶ学生や研究者にとって貴重な資料となっています。

まとめ

貝島桃代氏は、建築家、教育者、そしてキュレーターとして、多方面で活躍する稀有な存在です。彼女の卓越した才能と情熱は、建築界に大きな影響を与え続けており、これからも国際的な舞台で更なる活躍が期待されます。今後の活動からも目が離せません。

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