貨物引換証

貨物引換証（ウェイビル）とは

貨物引換証（かもつひきかえしょう）またはウェイビル（waybill）は、運送業者が発行する書類で、貨物の発送に関する詳細な情報と指示が記載されています。この書類には、通常、荷送人と荷受人の名前、貨物の出発地、目的地、輸送ルートなどが明記されています。

多くの運送業者やトラック運送会社では、社内でハウスウェイビルと呼ばれる運送状を使用しており、その裏面には責任の制限やその他の契約条件を記載した「運送約款」が含まれていることが一般的です。

貨物引換証は、宅配便の受領書と似た性質を持ち、荷送人と荷受人の情報、出発地と目的地が記載されています。ただし、船荷証券（Bill of Lading）とは異なり、荷為替決済には使用できません。

各輸送形態における貨物引換証

航空運送

航空運送の場合、ほとんどの航空会社は航空運送状（Air Waybill, AWB）と呼ばれる専用のフォームを使用します。これには、目的地の空港、便名、時刻などの情報が追加で記載されます。

海上運送

海上運送では、海上運送状（sea waybill）が用いられます。これは、荷主が運送会社に貨物を引き渡したことを証明する書類であり、荷受人は記載された本人であることを証明することで、他の書類なしに貨物を受け取ることができます。

英国の1992年海上物品運送法では、waybillの種類が定義されており、紙媒体だけでなく電子形式のwaybillも対象となります。

同法s.1(3)では、sea waybillを「船荷証券ではないが、海上での商品の輸送に関する契約を含む商品の受領書であり、輸送する人物を特定する文書。商品の配送はその契約に従って運送業者によって行われる」と規定しています。

陸上輸送

陸上輸送における貨物引換証の記載内容は商法に規定されており、荷主から要求があった場合、運送業者は貨物引換証を発行する義務があります。

貨物引換証の歴史

日本通運などの通運業は、貨物引換証の整理業務をルーツとしています。

関連事項

船荷証券 (Bill of Lading)
信用状（L/C）
* 荷為替手形

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