貴族探偵エドワード

貴族探偵エドワード

『貴族探偵エドワード』は、椹野道流による日本のライトノベル作品。ひだかなみがイラストを担当し、角川ビーンズ文庫から2005年から2011年まで刊行されました。コミカライズやドラマCDなどのメディアミックスも展開されています。

物語の概要

物語の舞台は、架空の国アングレの首都ロンドラ。この街にある小さな探偵事務所で、主人公である少年探偵エドワードが、守り役のシーヴァ、そして不思議な力を持つ霊感少年のトーヤと共に、次々と起こる奇怪な事件に挑んでいきます。

主要な登場人物

エドワード・H・グラッドストーン

主人公。金髪に青い瞳を持つ容姿端麗な少年。地方領主グラッドストーン家の三男として生まれ、幼い頃から甘やかされて育ちましたが、心優しい紳士として成長します。幼い頃にアングレ女王マチルダと出会ったことが、彼の人生に大きな影響を与えます。

良家の出身でありながら、私立探偵になるという夢を叶えるため、家族の反対を押し切ってロンドラで探偵事務所を開業。紳士的な振る舞いを見せる一方で、少年らしい一面も持ち合わせています。

シーヴァ・アトウッド

エドワードの守り役であり、探偵助手兼世話係。ココア色の髪と灰色の瞳を持つ穏やかな性格の持ち主。恋愛には奥手な一面も。アトウッド家は代々グラッドストーン家に仕える家柄で、エドワードの幼少の頃から彼を見守ってきました。

エドワードの探偵としての活動を支えるだけでなく、彼の身の回りの世話も焼く、頼りになる存在です。

トーヤ・アカホシ

エドワードの探偵助手。黒髪黒目の東洋人の血を引く少年。母親がチーノ出身であることから、外見が周囲と異なり、いじめを受けていた過去を持ちます。霊能力のような特殊な能力を持ち、事件解決に貢献します。普段は短気な一面を見せますが、ボトルシップ作りが趣味で、繊細な作業中は集中力を発揮します。

ハリエット・マーシャル

エドワードたちが住む下宿屋の大家。上品で清楚な雰囲気を持つ美しい女性。エドワードたちのことを常に気遣い、優しく接します。料理が得意で、怪力の持ち主という意外な一面も。

ジェイド

下宿屋の3階に住む、異国の雰囲気を持つ占い師。彼女の占いは非常に的中率が高く、多くの富豪が顧客に名を連ねています。エドワードたちのことを気に入っており、占いで助言を与えることもあります。

ケビン・プライス

ロンドラ市警の警部補。過去にエドワードに助けられたことがあり、彼に恩義を感じています。口が悪く負けず嫌いな性格ですが、正義感が強く、義理堅い一面も持ち合わせています。

その他の登場人物

物語には、他にも個性豊かなキャラクターが登場します。

エドワードの学友で発明家のアルヴィン・ブルック
ケビン・プライスが保護している少年マイカ・フロスト
過去に魔物に操られていたクレメンス・マクファーソン
オカルト結社に関わるルーティル・バード
チーノから来たウノスケとネコハチ
アングレ女王マチルダ
皇太子ロデリック

物語の舞台

アングレ

物語の主な舞台となる架空の国。首都はロンドラ。中世イギリスのような雰囲気を持ち、大都市には乗合馬車が走っています。

* チーノ

アングレから見て東洋にある国。江戸時代の日本のような文化を持つ国で、鎖国が解かれてから間もない状態です。

シリーズ一覧

小説は角川ビーンズ文庫から全15巻が刊行されています。

メディアミックス

コミカライズ版がビーンズエースで連載されたほか、ドラマCDも発売されています。

他作品との関連

アングレという国名は、椹野道流の別シリーズ『作る少年、食う男』にも登場します。また、チーノは、『執事の受難と旦那様の秘密』に登場する人物の出身国として言及されています。

もう一度検索