質量の大きい恒星の一覧

質量の大きい恒星の一覧

本記事では、質量が太陽の50倍以上と推定される恒星について解説します。恒星の質量は、主に連星系での観測によって測定されます。特に二重連星の場合、公転軌道の大きさや周期を観測することで、より精密な質量推定が可能です。たとえば、WR 20aaやNGC 3603-A1aなどは信頼性の高い質量値が得られています。

恒星の質量測定

恒星の質量を直接測定できるのは、主に連星系に存在する場合に限られます。多くの恒星は実際には連星系を成しており、この特性を利用することで正確な質量を算出できます。しかし、単独の恒星の場合、質量は表面温度と絶対光度に基づいて推定されます。質量と絶対光度は、質量光度関係に従い4乗に比例して変化するため、これに補正をかけることで概算を行ないます。

質量測定における課題

質量が非常に大きい恒星の大半は地球から数千光年離れており、連星系でも精密観測による誤差が避けられないことが多いです。また、星団に所属する恒星では、星間物質やその星が放出したガスが光を遮るため、測定が難しくなります。このような弊害により、恒星が単独か連星かを特定することすら困難な場合もあります。例えば、重要な恒星であるLBV 1806-20は、当初は質量が非常に大きな単独恒星と考えられていましたが、現在では2つの連星系であるとされているのです。

大質量星の質量限界

従来、恒星の質量には一定の上限が存在すると考えられていましたが、観測データの進展により、それ以上の質量も存在することが明らかになっています。ただし、質量が極めて大きい場合、その恒星はガスを放出して質量を減少させることが知られています。この状態は「質量放出」と呼ばれ、恒星の初期質量と現在の質量が大きく異なることがあります。たとえば、りゅうこつ座のη星Aやピストル星はこのような例です。超大質量星については「エディントン限界」と呼ばれる理論的な質量の上限が存在し、その限界は太陽質量の約120倍とされていますが、実際には明確に確定されていないため、現在も探求が続けられています。

大きさとの関連性

質量の大きい恒星が必ずしも大きな直径を持つわけではありません。恒星の直径はその進化によって大きく変化します。誕生したての恒星は小さな直径を持ち、中心部で水素の核融合が進行するにつれて直径が増加します。最終的には赤色超巨星にまで膨張することもあります。たとえば、R136a1は現在知られる中で最も重い恒星でありながら、直径は太陽の35.2倍に過ぎません。一方、VY星やベテルギウスのような赤色超巨星は、直径がそれぞれ太陽の1,420倍、1,180倍に達します。

質量の大きい恒星の一覧

以下に示すのは、質量が太陽の50倍以上と推定される恒星の一覧です。これらの質量は多くが議論の余地がありますが、天文学者たちは観測を通じてこれらの恒星についての理解を深めています。

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