赤い嵐

赤い嵐

『赤い嵐』は、1979年11月30日から1980年3月28日まで放送されたテレビドラマである。TBS系列にて、大映テレビとの共同制作により制作された『赤いシリーズ』の8作目となる本作は、前作『赤い激突』から約1年のブランクを経ての放送で、多くの視聴者の注目を集めた。

ストーリー

物語の舞台は上野・不忍池。警視庁上野北警察署で勤務する巡査、大野真（演：柴田恭兵）は、ある日血まみれの少女を発見する。彼女は記憶を失っており、その姿を見た真は不憫に思い、彼女に「小池しのぶ」という仮の名前を付ける。彼女は大野の両親が経営する豆腐店に住み込んで働くことになる。

しかし、記憶を取り戻せないまま健気に振る舞うしのぶに、真は次第に惹かれていく。そんな中、しのぶの周辺には謎の男・山根（演：緒形拳）が現れる。山根は長野県の刑事で、画家・田上洋平の殺人事件の捜査を担当している。彼は、しのぶの本名が田上雪子で、殺された洋平の娘だと明かす。彼女の継母は逮捕されているものの、山根はしのぶこそ真犯人だと疑い、彼女を追いかける。

真は、しのぶと共に真の父母に挨拶をし、事件の真相を明らかにしようと旅に出る。しのぶを助けたいという想いと、彼女の過去に迫る緊張感が交錯するストーリーが描かれていく。

主なキャスト

• - 大野真（柴田恭兵）：物語の主人公で、上野北警察署の警官。しのぶに恋をし、「しのぶちゃん」と呼ぶ。
• - 大野千代（淡島千景）：大野豆腐店の女将で、真の母。しのぶを自分の家で働かせる。
• - 田上雪子（小池しのぶ）（能瀬慶子）：本作のヒロイン。血まみれで発見された少女。彼女の正体が明らかになる。
• - 山根（緒形拳）：長野県警の刑事で、しのぶが事件に関与していると考えて彼女を追い続ける。

この作品は、独特のドラマとサスペンスで構成されており、視聴者に強い引き込まれる要素を提供した。さらに、出演者たちの心に響く演技が見どころとなり、多くの人々に記憶される作品となった。特に、視聴者の心をつかんだのは、記憶を失った少女の真実に向かって進む姿であった。

制作スタッフ

• - 作：安本莞二
• - 監督：増村保造、瀬川昌治ほか
• - 音楽：菊池俊輔

主題歌「5マイル アヘッド」は、歌手としても活躍する柴田恭兵が歌い上げ、挿入歌「ミスティ」も同様に柴田の声が響く。作品全体が持つダンス感と同時に、緊迫感を表現していた。

放送情報

全国で広く放送され、多くのファンを生み出した『赤い嵐』。その人気の背景には、スリリングな展開とキャラクターたちの深い人間ドラマがあったことは間違いない。その後のシリーズへの期待も高まる中、本作は視聴者に多くの感動を与えたことでも特筆される。

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