赤い靴のマリア

ザ・ワイルドワンズが1969年にリリースした通算9枚目のシングルレコードが「赤い靴のマリア」です。グループの新たな側面を見せた作品として位置づけられます。

収録曲

このシングルは以下の2曲で構成されています。

赤い靴のマリア
このシングル盤のタイトルチューンであり、A面に収録されました。最大の特長は、通常メインヴォーカルを務めるメンバーではなく、ベーシストである島英二がリードヴォーカルを担当している点です。これはザ・ワイルドワンズの歴代シングルA面曲において、島英二がメインヴォーカルを務めた初めてのケースとなりました。彼の個性的な歌声が楽曲に深みを与えています。作詩は山口あかり、作曲は加瀬邦彦、編曲は川口真が手掛けました。
すべてを捧げて
シングルのB面（カップリング曲）として収録されました。こちらの楽曲では、植田芳暁がソロでヴォーカルを担当しています。情感豊かなスイート・ラブソングとして仕上げられており、A面の「赤い靴のマリア」とは異なる雰囲気を持っています。こちらも作詩は山口あかり、作曲は加瀬邦彦、編曲は川口真という布陣で作られました。

制作背景と権利

本シングルが発売された1969年当時、ザ・ワイルドワンズは渡辺プロダクションに所属していました。そのため、このレコードの原盤管理権は、同プロダクションのグループ会社である渡辺音楽出版が所有しています。この時期の彼らの作品は、この権利体制のもとで制作・管理されていました。

シングル盤のカタログ番号はCP-1041でした。

「赤い靴のマリア」は、ザ・ワイルドワンズのディスコグラフィにおいて、メンバー各々のヴォーカルの可能性を示した重要な一枚と言えるでしょう。1969年の日本の音楽シーンにおける彼らの活動の一端を示す作品でもあります。

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