赤尾昭彦

赤尾昭彦：セイコーマートを育てた北海道の実業家

赤尾昭彦（あかお あきひこ）は、1940年6月11日に生まれ、2016年8月19日に没した、北海道を代表する実業家です。彼は、日本で最も歴史のあるコンビニエンスストアチェーンである「セイコーマート」の実質的な創業者であり、長年にわたり代表取締役会長を務めました。彼の長男である赤尾洋昭は、2020年からセコマの代表取締役社長として経営を担っています。

生い立ちと初期のキャリア

赤尾は北海道留萌市で生まれ、1959年に北海道留萌高等学校を卒業後、地元の北の誉酒造に入社しました。翌年には丸ヨ西尾商店（現在のセイコーフレッシュフーズ）に移籍し、すすきのの飲食店や百貨店を担当。個人商店への「御用聞き」として、酒や食料品などを卸す仕事に従事しました。1979年には札幌短期大学商学科2部を卒業しています。

セイコーマートの設立と成長

1971年、赤尾は取引先の札幌市北区の食料品店に助言を行い、タバコと酒類の販売業免許を取得させ、北海道初のコンビニエンスストア「コンビニエンスストアはぎなか」（現在の「セイコーマートはぎなか」）を開店させました。当時、セブン-イレブンはまだ日本に上陸していませんでした。店舗数が14店舗にまで増えた1974年、株式会社セイコーマートが設立され、丸ヨ西尾の社長であった西尾長光が代表取締役に就任、赤尾は取締役本部長として経営に参画しました。セイコーマートの社名は西尾長光の「西」と「光」に由来しますが、設立資金は赤尾が丸ヨ西尾から受け取った退職金を元にしているなど、実質的には赤尾が創業者と言えます。

1979年にセイコーマートの常務取締役に就任。その後、1987年に専務取締役、1996年には代表取締役副社長へと昇進しました。その後、セイコーマートの代表取締役社長を経て、セコマの代表取締役会長となりました。赤尾は、セイコーマートにおける人気商品である「ホットシェフ」の導入を主導するなど、独自の経営手腕を発揮しました。

メディア出演

赤尾は、2012年2月2日にテレビ東京で放送された「日経スペシャル カンブリア宮殿」に出演。「北の大地で40年･･･ 大手コンビニでも勝てない地域の御用達！ 『開いてて良かった』これがホントの“最強コンビニ”」というテーマで、セイコーマートの強みや地域に根ざした経営戦略について語りました。

参考文献

* 『北海道人物・人材情報リスト2004　あ－お』（日外アソシエーツ編集・発行、2003年）

赤尾昭彦は、北海道の地域経済に大きく貢献した実業家であり、セイコーマートを通じて地域社会に寄り添う経営を実践しました。彼の功績は、北海道の経済史に深く刻まれています。

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