赤玉 (遊技業)

株式会社赤玉の歴史と経営破綻

株式会社赤玉（あかだま）は、日本のパチンコ業界でかつて存在した企業で、1959年に設立されました。本社は東京都に構え、愛知県を中心に、「アカダマ」のブランド名でパチンコホールを運営していました。また、かつては愛知県でカラオケボックスも運営していた歴史があります。

この会社は、2004年4月期には約211億5700万円の売上を誇りました。しかし、その後、競争の激化や遊技人口の減少が影響し、経営は次第に厳しくなっていきました。赤玉は経営改善を図るため、会社分割や合併を実施し、江戸川区南小岩にあった「アカダマアミューズメント」と瀬戸市の「セントラル瀬戸店」の2店舗を他社に譲渡しました。そして、2009年には愛知県から撤退し、不動産の売却などを行うリストラ策を講じました。それでも、経営状況は好転せず、2019年8月期には売上高が約55億円にまで減少しました。

さらに、貯玉や貯メダルの引き出しによるキャッシュアウトが経営に追い打ちをかけ、2020年に新型コロナウイルス感染症が流行すると来店客は急減しました。2020年4月8日には緊急事態宣言が発令され、その影響で休業要請が出されたため、赤玉は同年4月13日から3店舗の休業を余儀なくされました。

2020年4月15日、赤玉は東京地方裁判所に破産を申請し、同日中に破産手続開始決定を受けました。しかし、破産管財人は事業譲渡を通じて弁済率を向上させる可能性があると判断し、5月29日に東京地方裁判所へ民事再生法の適用を申請しました。この申立てにより、同日に民事再生手続開始決定が下されました。負債総額は約37億円に達しており、民事再生手続においては、破産管財人がそのまま選任されました。赤玉は、新型コロナウイルスに関連して経営破綻を果たしたパチンコホール企業として、注目を集めることになりました。

営業していた3店舗のうち、2店舗である「アカダマウエスト」と「アカダマサザンクロス」は管財人と東京都中央区に本社を置く株式会社メッセとの間で事業譲渡契約が結ばれ、メッセの店舗として再営業が決定されました。一方で、「アカダマキャニオン」については事業譲渡先が決まらず、その結果、閉店することとなったのです。

経営破綻時点で営業していた店舗

赤玉が破綻した時点で営業していた店舗は、いずれも東京都内に位置していました。具体的には、以下の3店舗があります。
1. アカダマウエスト - 杉並区西荻南（本社と同居）
2. アカダマサザンクロス - 荒川区南千住
3. アカダマキャニオン - 足立区入谷

これらの店舗は、赤玉の歴史的な証でもあり、興味深い経営の変遷を物語っています。

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