超少女明日香

超少女明日香

『超少女明日香』は、和田慎二による漫画作品です。集英社の『別冊マーガレット』、白泉社の『花とゆめ』、メディアファクトリーの『コミックフラッパー』で連載されました。作者である和田慎二が2011年7月に逝去したため、残念ながら未完となっています。

概要

物語は、岐阜県飛騨の山奥（白川村がイメージ）に住む自然の精霊「砂神一族」の末裔、砂姫明日香と、彼女を愛するゼネコン「田添建設」の御曹司、田添一也を中心に展開されます。明日香は普段、和服のお手伝いさんとして生活していますが、自然を守るために戦う際はセーラー服に着替える超少女へと変身します。

一也もまた、明日香との関係を通じて「自然」から認められ、あらゆる超能力の作用を無効化する「シールド」を授けられます。二人は様々な困難に立ち向かいながら、愛を深めていきます。

連載誌の変遷に伴い、作品は多少のリニューアルが施されました。『花とゆめ』掲載版を「花ゆめ版」、『コミックフラッパー』掲載版を「フラッパー版」と区別することもあります。また、物語のテーマによって、「超能力者編」「生霊（精霊）編」「逆十字（ターンクロス・人間）編」といった区分けも存在します。

作者の和田慎二は、物語のテーマについて「自然の守護者にして人間の一員たる主人公たちの最大の敵は、人間という自然を作り変える存在そのものである」というプロットを公言していました。

登場人物

主要人物

砂姫 明日香（さき あすか）
本作の主人公。砂神村の末裔で、自然の精霊。普段は家政婦として田添家に潜入し、復讐を企てますが、後に一也と相思相愛になります。セーラー服に着替えることで超少女に変身し、様々な能力を駆使して戦います。
ミック
明日香の愛猫。普段は冴えない見た目ですが、変身すると超能力を使えるようになります。明日香のピンチを知らせたり、探し物を手伝ったりと、頼れる存在です。
田添 一也（たぞえ かずや）
田添建設の御曹司。当初は明日香を有能な家政婦としか思っていませんでしたが、次第に彼女に惹かれていきます。明日香の秘密を知り、彼女を支える決意をします。「シールド」の能力を授けられ、明日香と共に戦います。

田添家の人々

田添 悦子（たぞえ えつこ）
一也の妹。明日香を慕っています。
田添 正彦（たぞえ まさひこ）
一也の弟。明日香と仲が良い。
田添社長（たぞえ しゃちょう）
一也たちの父。田添建設の社長。
田添 美沙（たぞえ みさ）
一也たちの母。明日香に感謝しています。

その他の人物

芙蓉夫人（ふようふじん）
芙蓉産業の女社長。砂神村をダムに沈めた張本人。明日香の敵。
八雲（やくも）
田添社長の秘書。芙蓉夫人のスパイ。

作品の魅力

『超少女明日香』は、自然と人間、愛と宿命といったテーマを扱いながら、アクション、コメディ、恋愛といった様々な要素を織り交ぜた作品です。セーラー服姿で戦うヒロインという斬新な設定や、個性的なキャラクターたちが織りなすドラマが、読者の心を掴みます。未完であることは残念ですが、それでも多くのファンに愛され続けている作品です。

単行本情報

MFコミックス（マーガレットコミックス、花とゆめコミックス分再版）全7巻
MFコミックスフラッパー（新シリーズ）
聖痕編 全2巻
式神編 全2巻
* 学校編 全3巻

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