超能力だよ全員集合!!

『超能力だよ全員集合!!』

『超能力だよ全員集合!!』は、1974年に公開されたドリフターズ主演の映画で、松竹ドリフ映画の第13弾にあたります。併映作品には『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』がありました。この映画は、お笑いグループであるドリフターズの魅力を生かしつつ、ファンタジー要素を取り入れたコメディとして、多くのファンに親しまれました。

物語の概要

物語は、易者の井刈長山（いかりや長介）の元に、記憶喪失の放浪詩人、加藤ヒデオ（加藤茶）が現れるところから始まります。ヒデオが持参した詩集『ノータリンダメスの大予言』には、長山の日常が的中する内容が記されており、長山は驚愕します。彼は、ヒデオを本物の超能力者と信じ込み、「知らない様」と名付けて大儲けを企むのです。

実は、ヒデオは秋田の材木屋の跡取り息子で、家を出て行方不明となっていた男です。その一方で、彼の故郷では怪しげな新興宗教が悪事を働いており、物語は彼を取り巻く様々なドラマが展開されます。長山の計画がどのように進展するのか、またヒデオがどのようにこの状況に向き合っていくのかが、観客を引き込む要素となっています。

主要キャストとスタッフ

本作には、志村けんがドリフターズの正式メンバーとして参加したのも大きな注目ポイントです。マドンナ役には、長山藍子と秋谷陽子の二人がキャスティングされ、さらにはフィンガー5が歌のゲストとして登場します。

映画の製作は沢村国男、原作と監督は渡邊祐介が務め、脚本も同じく渡邊と田坂啓が担当しています。撮影を荒野諒一、美術を重田重盛、音楽を青山八郎が担当し、その他の技術スタッフも実力者揃い。これらのクルーが一体となり、本作は質感の高いコメディフィルムに仕上がりました。

公開とその後

『超能力だよ全員集合!!』は1974年の公開当初から人気を博し、笑いあり感動ありのストーリーは世代を超えて受け継がれています。2000年にはVHS版が松竹ホームビデオからリリースされましたが、その後のDVDやBlu-ray化はされていません。しかし、1982年にテレビ朝日で放送されたり、2019年2月に日本BS放送でHDリマスター版が初放送されるなど、テレビでの再放送も行われています。

また、2020年4月には、志村けん追悼特集の一環としてWOWOWで再度HDリマスター版が放送されるなど、志村けんのファンにとっても特別な作品となっています。今後もこの名作がどのように視聴者に愛され続けていくのか注目です。

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