越後妻有文化ホール・十日町市中央公民館「段十ろう」

越後妻有文化ホール・十日町市中央公民館「段十ろう」：十日町市の中核を担う複合施設

新潟県十日町市中心市街地にある「越後妻有文化ホール・十日町市中央公民館 段十ろう」は、市民の交流拠点として2017年11月3日にオープンした複合施設です。老朽化した十日町市民会館の後継施設として、市街地活性化の一環として整備されました。設計は梓設計が担当しました。

段十ろうは、芸術文化の振興を目的とした文化ホールと、生涯学習・社会教育の推進を目的とした公民館の2つの機能を併せ持ちます。愛称の「段十ろう」は一般公募によって決定されました。「段」は施設の特徴的な階段状の交流スペース「だんだんテラス」に、「十」は十日町市の中心となる施設であることを、「ろう」は市街地にある既存施設「分じろう・十じろう」と関連付けることで、地域施設間の連携を象徴しています。

文化ホール：洗練された空間と充実の設備

文化ホールは、最大708席を擁する多目的ホールです。1階席323席、2階席377席に加え、親子室4席、ユニバーサル室4席も備え、幅広い観客に対応できる設計となっています。車椅子席も設置されています。アーティストのための楽屋4室と、休憩スペースであるアーティストラウンジも完備し、快適な環境を提供しています。

中央公民館：多様なニーズに対応する充実の設備

中央公民館は、地域住民の生涯学習や社会教育を支える多様なスペースを備えています。主な施設として、講堂、調理室、プレイルーム、雁木ギャラリー、多目的スペース3室、練習室3室、和室2室などがあり、様々な活動に対応可能です。公民館は、地域住民にとって学びと交流の場として重要な役割を担っています。

現代アートとの融合：大地の芸術祭との連携

十日町市は、現代アートの祭典「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の開催地として知られています。段十ろうでも、積極的に現代アートを取り入れています。駐車場入り口には、現代アート作家ジョゼ・デ・ギマランイスによるモニュメントが設置され、来場者を迎え入れます。また、大ホールの緞帳も同氏の作品です。さらに、建物の正面には、雁木をモチーフにした通路があり、LED照明による幻想的な光の演出が施されています。この演出は、芸術祭にも携わった高橋匡太氏によるもので、来場者に独特の空間体験を提供しています。これらの現代アート作品は、施設の建築デザインと調和し、段十ろうを特徴づける重要な要素となっています。

アクセス

JR十日町駅東口から徒歩約15分と、公共交通機関を利用したアクセスも容易です。十日町市の中心部に位置しているため、周辺地域からのアクセスも良好です。

段十ろうは、文化ホールと公民館が一体となった複合施設として、十日町市の文化・教育・地域交流の中心的な役割を担っています。現代アートとの融合も魅力の一つであり、地域住民のみならず、多くの来場者にとって魅力的な空間を提供しています。

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