十日町駅

十日町駅

十日町駅は、新潟県十日町市にある、東日本旅客鉄道（JR東日本）と北越急行が共同で使用する駅です。この駅は、JR東日本の飯山線と北越急行のほくほく線が乗り入れる接続駅として、重要な役割を担っています。

概要

十日町駅は、十日町市の中心駅であり、飯山線においては新潟県側の運行上の要衝となっています。多くの列車が当駅で系統分割されており、越後川口方面へは上越線との接続を重視したダイヤが組まれています。一方、森宮野原方面へは、ほくほく線への乗り換えや戸狩野沢温泉駅での接続を考慮したダイヤとなっています。特に、ほくほく線は、北陸新幹線が長野駅から金沢駅へ延伸されるまで、上越新幹線から北陸方面への短絡ルートとして機能していました。そのため、かつては越後湯沢駅と北陸方面を結ぶ特急「はくたか」の一部が停車していましたが、延伸開業後は、2023年まで運行されていた超快速「スノーラビット」が停車していました。

歴史

1927年（昭和2年）11月15日：国鉄十日町線の越後岩沢駅 - 十日町駅間が開業し、中魚沼郡十日町に駅が開設。
1929年（昭和4年）9月1日：飯山鉄道の越後田沢駅 - 十日町駅間が開業し、現在の飯山線の区間が全線開通。
1944年（昭和19年）6月1日：飯山鉄道が買収され国有化。十日町線を編入し、飯山線に改称。
1953年（昭和28年）12月：駅舎を改築。工事期間中は、留置された貨車が仮事務室として使用。
1958年（昭和33年）1月：跨線橋が完成。
1965年（昭和40年）12月：東口駅舎が完成。
1982年（昭和57年）10月31日：貨物取扱を廃止。
1984年（昭和59年）2月1日：荷物扱いを廃止。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となる。
1997年（平成9年）3月22日：北越急行ほくほく線の駅が開業し、乗り換え駅となる。同時に西口駅舎の運用を開始。
2001年（平成13年）9月28日：駅レンタカーの営業を開始。
2014年（平成26年）1月31日：JR側の駅舎がリニューアル。
2015年（平成27年）3月14日：ほくほく線を走っていた特急「はくたか」が廃止され、北越急行ほくほく線の1番線を11番線へ、2番線を12番線へ変更。通過線を休止。
2015年（平成27年）4月1日：ほくほく線の駅舎を増築。

駅構造

駅構内はJR東日本と北越急行が共有しており、東口はJR東日本が、西口は北越急行がそれぞれ駅業務を行っています。両社の駅業務は相互に委託されています。西口にはエレベーターが設置されており、バリアフリーにも配慮されています。

JR東日本

JR東日本は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持つ地上駅です。飯山線の森宮野原駅と越後川口駅の間で唯一列車交換が可能な駅となっています。JR線ホームとほくほく線ホーム、西口改札は跨線橋（階段のみ）で連絡しています。

JR東日本新潟支社が管理する直営駅で、駅長が配置されています。長岡営業統括センターの傘下にあり、管理駅として飯山線の足滝駅から内ケ巻駅間を管理しています。

駅構内には、みどりの窓口、タッチパネル式の自動券売機、屋内待合室が設置されています。かつては駅構内にキヨスクもありました。駅舎外には化粧室と公衆電話があります。

のりば

2番線は当駅始発の列車が発着します。
観光列車「おいこっと」は1番線から発着します。

北越急行

北越急行は、島式ホーム1面2線を持つ高架駅です。同社の駅の中で唯一、自社の社員が配置されています。ホームと改札階の間は、階段のほかエレベーターでも連絡しています。かつては特急「はくたか」の一部が当駅を高速通過するため、ホームのない通過線が本線として使われていましたが、同列車の運行終了に伴い、通過線の使用は休止されています。

駅舎2階には、切符販売窓口（マルス端末設置）、自動券売機、待合室、立ち食いそば店、売店、化粧室などが設置されています。2015年には2階部分を中心に約1,000平方メートルが増床され、新たに十日町市の総合観光案内所が入居しました。観光案内所ではレンタサイクルの貸し出しも行われています。また、北越急行の営業企画課も2階にあります。

西口2階コンコースにある立ち食いそば店は、地元十日町を拠点とする日本そば店「小嶋屋」系列の「雪中庵」の1号店です。

駅改札外には東西自由地下通路があり、通路にはショーウインドウが設けられ、絵画などが展示されています。また、当駅では補充券（出札補充券と特別補充券の二種類）が販売されています。

のりば

利用状況

JR東日本

JR東日本によると、2023年度の1日平均乗車人員は386人です。

北越急行

駅周辺

東口側

東口側は十日町市の中心街となっており、駅前の歩道には雁木型アーケードが設置されています。商店街の中心である本町は、駅から徒歩約5分の国道117号沿いにあります。駅の北側には道の駅クロス10十日町や越後妻有里山現代美術館キナーレが、南側には新潟県立十日町高等学校があります。駅前にはスーパーマーケットもあります。

西口側

西口駅前には、地元出身の彫刻家・藤巻秀正による「大地の響」というモニュメントが設置されています。北側には西口公園が併設されており、高架下には有料駐車場があります。

西口側は主に住宅地となっており、新潟県立十日町総合高等学校や新潟県立十日町病院などがあります。また、北側には十日町市博物館や十日町情報館があります。

戦前には、信濃川対岸の千手町に鉄道省が水力発電所を建設する際、十日町駅から引き込み線が敷設され、資材や人員の運搬に使用されました。1954年の発電所二期工事完了後は運行を休止しましたが、線路自体は1970年代半ばまで残っていました。現在は西口から越後川口寄りの稲荷町踏切から西本町、下島を経て信濃川東岸までの区間が遊歩道として整備されています。

バス路線

越後交通、南越後観光バス、東頸バスのバス停があります。路線の詳細は十日町市公共交通マップを参照してください。

十日町駅前バス停（東口）

津南方面
中里・田代方面
上沢・小千谷車庫方面
十日町車庫方面
まつだい駅前・松之山温泉方面

十日町駅西口入口バス停

長岡駅・小千谷車庫方面（朝夕のみ）
菅沼・後山方面（平日のみ）

六日町経由新潟駅行きの【ときライナー】T 十日町線と長岡駅前行きのバスは、東口から徒歩約5分の商店街にある「十日町本町3丁目」から発着しています。

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）

■飯山線
臨時快速「おいこっと」「越乃ShuKura」発着駅
土市駅 - 十日町駅 - 魚沼中条駅

北越急行

■ほくほく線
しんざ駅 - 十日町駅 - （薬師峠信号場） - まつだい駅

脚注

参考文献

石野哲（編）『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』（初版）JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6。

関連項目

日本の[[鉄道駅]]一覧

外部リンク

駅の情報（十日町駅）：JR東日本
十日町駅 - 北越急行
十日町市総合観光案内所 - 十日町市観光協会
* 十日町市公共交通マップ - 十日町市

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