越後長沢駅

越後長沢駅（えちごながさわえき）は、かつて新潟県南蒲原郡下田村（現在の三条市荻堀）に存在した日本国有鉄道弥彦線の駅でした。同線における終着駅として、地域の人々に利用されていましたが、路線の廃止とともにその役目を終えました。

歴史

越後長沢駅は、1927年（昭和2年）7月25日に越後鉄道の駅として開業しました。当時は一般駅として機能し、地域住民の足として重要な役割を担っていました。

1927年（昭和2年）7月25日：越後鉄道の駅（一般駅）として開業。
1927年（昭和2年）10月1日：国有化され、国有鉄道弥彦線の駅となる。
1944年（昭和19年）10月16日：休止。
1946年（昭和21年）10月1日：再開。
1960年（昭和35年）12月15日：貨物の取扱を廃止。
1976年（昭和51年）4月1日：業務委託駅となる。
1984年（昭和59年）2月1日：荷物の取扱を廃止。
1985年（昭和60年）4月1日：東三条 - 当駅間廃線により廃止。

その後、1944年（昭和19年）に一時休止となりましたが、1946年（昭和21年）に再開。しかし、1960年（昭和35年）には貨物の取り扱いが廃止され、1984年（昭和59年）には荷物の取り扱いも廃止。そして、1985年（昭和60年）4月1日に東三条駅 - 越後長沢駅間の廃線に伴い、越後長沢駅も廃止されることとなりました。

駅構造

越後長沢駅は、単式ホーム1面1線と複数の側線を持つ地上駅でした。越後鉄道時代からの木造平屋建ての駅舎が特徴的で、地域の風景に溶け込んでいました。

利用状況

1981年度の1日平均乗車人員は390人でした。

現在の駅周辺

駅周辺は現在、三条市下田地区の中心地である荻堀の集落となっています。旧駅舎は集落の北西側の端に位置していました。

廃線後、軌道敷の一部は国道289号のバイパス道路として整備され、駅舎跡地には越後交通のバス待合所とバス車庫が設けられました。バス停留所の名称は、廃線時に「長沢駅前」から「長沢駅跡」に改称され、現在もその名称が使用されています。また、下田交番の横には「弥彦線 越後長沢駅跡」と刻まれた石碑が建立され、かつて駅が存在したことを今に伝えています。

越後交通は以前、長沢駅跡バス停を下田地区内の各路線の結節点としていましたが、地区内の路線は2011年3月末までに大部分が廃止され、三条市運営のデマンド交通に転換されました。2022年2月現在、越後交通が下田地区で運行している路線は、東三条駅から長沢駅跡を経由して南東部の森町方面に至る「八木ヶ鼻温泉線」と、同路線と一部便が接続する形で当バス停から南へ至る「長沢駅跡＝福沢線」の2路線となっています。

駅の周辺には、以下の施設があります。

三条警察署 下田交番
ホームセンタームサシ 下田店
リオン・ドール 下田店

隣の駅

廃止時、越後長沢駅の隣の駅は以下の通りでした。

日本国有鉄道 弥彦線：大浦駅 - 越後長沢駅

脚注・関連項目

越後長沢駅は廃止されましたが、その歴史は地域住民の記憶に深く刻まれています。関連情報として、日本の[[鉄道駅]]一覧や廃駅に関する情報を参照ください。

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