趙玉盤

趙玉盤（ちょう ぎょくばん）

趙玉盤（1099年 - 1141年）は、北宋の第8代皇帝である徽宗の長女として生まれました。彼女の生涯は、北宋から金朝へと時代が大きく移り変わる激動の時代を反映しています。

生涯

趙玉盤は、徽宗が皇帝に即位する前、端王であった時代の側室、鄭氏（後の顕粛皇后）の長女として誕生しました。徽宗の即位後、彼女は以下の通り位を授けられています。

建中靖国元年（1101年）：徳慶公主
大観3年（1109年）：嘉福公主
政和3年（1113年）：嘉福帝姫
政和5年（1115年）：嘉徳帝姫

1115年、嘉徳帝姫となった趙玉盤は、左衛将軍の曾夤に降嫁しました。しかし、平穏な日々は長くは続きませんでした。

靖康の変とその後

1127年、靖康の変が勃発し、北宋は滅亡。徽宗をはじめとする皇族の多くが金に連行されました。趙玉盤もその一人でした。金に連行された彼女は、宋王完顔宗磐の側室となります。1130年には、玉盤は次婦（妾妻）の位を授けられました。

1139年、完顔宗磐が処刑されるという事件が起こります。その後、完顔希尹は玉盤を金の皇帝である熙宗に献上しました。1141年1月、趙玉盤は熙宗の妃となり、その生涯を閉じました。死後、夫人の位を追贈されています。

子女

曾夤との間には、3人の娘がいました。

娘：南宋で徐公選に嫁ぐ
娘：南宋で胡邁に嫁ぐ
娘：金で完顔撻撻（完顔希尹の三男）に嫁ぐ

逸話

趙玉盤の娘婿である完顔撻撻は、勇猛でしたが、非常に横暴な人物であったと伝えられています。1139年、熙宗は撻撻に処刑命令を下し、撻撻は自ら完顔宗磐を殺害しました。その後、撻撻は宗磐の未亡人（趙玉盤？）を犯したとされています。この事件を知った完顔希尹が帰宅すると、次婦である李舜英（前夫は宋の和王趙栻）が文句を言ったため、希尹は怒り、撻撻を責めました。そして、趙玉盤を熙宗に献上したと伝えられています。

参考文献

『靖康稗史箋證』
『宋会要輯稿』
『皇長女特封徳慶公主制』
* 『嘉福帝姫特改封嘉徳帝姫制』

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