趙鏞基

趙 鏞基（チョー・ヨンギ）

趙鏞基（チョー・ヨンギ、1936年2月14日 - 2021年9月14日）は、韓国の著名な牧師であり、汝矣島純福音教会の創設者でもあります。彼の教会は世界最大のキリスト教会として知られており、国際的に影響を及ぼす活動を展開したことでも有名です。特に『日本一千万救霊運動』を通じて日本のキリスト教界に多大な影響を与えました。

経歴

趙は1936年に現在の大韓民国、慶尚南道で生まれました。若い頃に肺結核を患い、病床での祈りを通じて奇跡的に回復し、信仰を深めていきました。1958年に純福音神学校を卒業後、デゾ洞純福音教会を設立し、その後汝矣島純福音教会の会堂長となりました。1978年にはカリフォルニア神学大学から名誉学位を授与され、1992年から2000年8月まではアッセンブリーズ・オブ・ゴッドの世界総裁を務めました。

趙は信仰の力を求め、多くの奇跡を体験し、組織的な教会基盤を築いていきました。教会は需求に合わせた区域組織を設立し、信徒数は急激に増加し続け、結果、1970年代に入ると10万人を超える信徒を抱えるに至りました。この時点で、汝矣島純福音教会は世界最大のキリスト教会として映画『ギネスブック』にも記載されました。

日本宣教への情熱

趙は、神から「日本へ行け」との命令を受けた時、日本統治下の過去から日本を嫌っていました。しかし、その後日本での宣教活動に目覚め、『日本一千万救霊運動』を展開し、日本語を学びながら、深い祈りと努力を重ねます。その姿は多くの人々に感動を与え、彼の活動は日本のキリスト教界で広く認識されるようになりました。

彼のテレビ番組『幸福への招待』は1980年に始まり、その内容を通じて多くの日本人に福音が告げられました。番組は1998年まで放映され、趙の存在は日本の信者に広く受け入れられるようになりました。

ミニストリーの展開

趙は「純福音神学」を基盤とする教会を築き、その教理は『聖書に記されている御言葉をあるがまま受け入れる純粋な福音』となっています。この信仰は「五重の福音」と呼ばれる5つの主題を中心に展開され、個人の霊、魂、肉体における「三重の祝福」を重視します。しかし、繁栄の神学を支持する意見もある中で、彼は信仰の本質や十字架を背負うことを説いてきました。

著書と影響

趙は数多くの著書を執筆し、特に『第四次元』は彼の信仰の奥義を表現しています。この書籍において、彼は信仰の力や精神的な成長を促進する法則について述べています。また、彼の人生における啓示は、多くの信者に影響を与え続けています。彼はまた「パウロ」という英語名を用いていましたが、その後「ダビデ」に変更し、教団の統一に向けた活動も行いました。

最後に

趙は2021年9月14日にソウル大学病院で逝去しましたが、その影響力は今もなお継続しています。彼の献身的な活動や理念は、未来の世代にも受け継がれ、多くの人々に希望と励ましを与え続けています。彼の生涯は、信仰の力と献身的な精神がいかに人の心を動かすかを見せるものとなっています。

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