足立幸男

足立幸男（あだち ゆきお）に関する概要

足立幸男は、1947年10月19日に名古屋市に生まれた日本の政治学者です。彼の研究領域は政治哲学と公共政策学であり、その業績は日本国内外に広く知られています。現在は京都大学の名誉教授であり、京都府立大学の客員教授を務めています。2002年から2004年には日本公共政策学会の第4代会長を務めており、その後も同学会の顧問として活動しています。

主な学歴と研究経歴

足立は1970年に京都大学法学部を卒業後、同大学院で法学研究を続けました。修士課程を経て、1975年には博士課程を修了し、1992年には論題「政策と価値：現在の政治哲学」により法学博士の学位を取得しました。このように、彼は京都大学で長い学びの歴史を持ち、勝田吉太郎という優れた師から指導を受けました。

職歴

彼の職歴は非常に多様で、1975年から帝塚山大学の教養学部専任講師としてキャリアをスタートさせました。その後1985年まで同大学で助教授を務め、1985年から1992年までは京都大学教養部の助教授を務めました。1992年からは京都大学大学院人間・環境学研究科の助教授に就任し、1997年から2008年まで教授として活動しました。

2008年には京都大学の名誉教授の称号を受け、同年からは京都府立大学にて公共政策学部及び公共政策学研究科の客員教授としての活動を開始しました。また、関西大学政策創造学部教授や京都産業大学法学部教授としても教鞭をとり、さまざまな大学での教育を通じて若い世代に政治学の知識を伝えています。

足立はオーストラリア、カリフォルニア、トロント、ロチェスターなど、国内外の著名な大学で研究を行い、国際的な視点で公共政策に貢献しています。

著書と研究成果

足立は数多くの著書を持ち、公共政策や政治哲学に関する重要な書籍を執筆しています。主な単著としては『議論の論理――民主主義と議論』、及び『政策と価値――現代の政治哲学』があります。さらに『公共政策学入門――民主主義と政策』など、公共政策の基礎を学ぶための書籍も発表しています。

編著書や共編著書も多数あり、例えば『現代政治理論入門――原典で学ぶ15の理論』や『政策学的思考とは何か――公共政策学原論の試み』があります。また、翻訳にも注力しており、ジョン・デューイの『ドイツ哲学と政治――ナチズムの思想的淵源』をはじめとした多くの重要著作の日本語訳にも貢献しています。

受賞歴

彼の研究活動は評価されており、2010年には日本公共政策学会より作品賞を受賞し、2018年には日本政治法律学会から現代政治学会賞を授与されました。これらの受賞歴は、彼の学識と学問的貢献が高く評価されている証と言えるでしょう。

結論

足立幸男は、日本の公共政策学や政治哲学の発展に寄与し続けている重要人物です。彼の著作や研究活動は、多くの人に影響を与え、今後の公共政策の領域においても重要な指針となることでしょう。

もう一度検索