身代金 (映画)

映画『身代金』の概要

『身代金』（原題: Ransom）は、1996年に公開されたサスペンス映画で、メル・ギブソンが主演を務めています。この作品は、1956年に制作されたアメリカ映画『誘拐』のリメイク版であり、特に犯人の心理を深く掘り下げた点が大きな特徴となっています。公式の上映時間は122分ですが、レーザーディスク版では18分長い特別版が発表されています。

ストーリー

物語は、航空会社の社長であるトム・ミュレン（メル・ギブソン）が息子のショーンを誘拐され、200万ドルの身代金を要求されるところから始まります。FBIと協力し、息子を救おうと尽力するトムと妻ケイトですが、次第に身代金を払っても息子が無事に戻らない可能性が高いことに気づくのです。そうした状況の中、トムは驚くべき決断を下します。彼は用意していた身代金をただの支払いではなく、犯人への懸賞金に転換し、「息子を生きて返せばこの懸賞金を取り下げる」という内容をテレビで発表します。この大胆な行動は世間に衝撃を与え、犯人グループ内でも緊張が生まれます。

登場人物

• - トム・ミュレン（演: メル・ギブソン）: 元空軍パイロットで新興航空会社の社長。貧しい家庭に育ち、28回の出撃を経験した経歴を持つ。自信家で大胆な性格。
• - ケイト・ミュレン（演: レネ・ルッソ）: トムの妻でイベント運営のプロ。
• - ショーン・ミュレン（演: ブローリー・ノルティ）: トムとケイトの息子。
• - ジミー・シェイカー（演: ゲイリー・シニーズ）: 警察官でありながら実は誘拐犯の主犯。
• - ロニー・ホーキンス（演: デルロイ・リンドー）: 紳士的な捜査官。
• - マリス・コナー（演: リリ・テイラー）: 誘拐犯のリーダー。
• - クラーク・バーンズ（演: リーヴ・シュレイバー）: 誘拐犯の一人。
• - カビー・バーンズ（演: ドニー・ウォルバーグ）: クラークの兄弟で、誘拐の実行に関与。
• - マイルス・ロバーツ（演: エヴァン・ハンドラー）: 誘拐犯の1人。
• - ジャッキー・ブラウン（演: ダン・ヘダヤ）: 投獄中の犯罪者。

評価

この映画は、レビューサイトRotten Tomatoesにおいて、74件の評価で74%の支持率を得ており、平均スコアは6.7/10となっています。また、Metacriticでは21件のレビューに基づき、平均スコアは60/100と評価されています。

『身代金』は、単なる誘拐劇にとどまらず、心理的な対立や世論の動き、さらには親としての葛藤を交えた重層的なストーリーであり、観客に深い印象を与えています。独特の視点から描かれる犯人像やトムの果敢な決断が、サスペンス映画としての魅力を高めています。

もう一度検索