軍事革命評議会

軍事革命評議会（AFRC）とは

軍事革命評議会（Armed Forces Revolutionary Council：AFRC）は、シエラレオネの内戦期に活動した軍事勢力です。革命統一戦線（RUF）に協力した、シエラレオネ軍の兵士や元兵士によって構成され、元将校のジョニー・ポール・コロマによって設立されました。

歴史

1996年、当時の政権が軍に対する冷遇政策をとったことに対する不満から、コロマはクーデターを企てますが失敗し逮捕されます。しかし1997年、収監されていた刑務所がRUFによって襲撃され、コロマは救出され、AFRCが設立されました。

以降、AFRCは政府側の勢力であるシエラレオネ軍や民兵組織カマジョーと交戦状態に入ります。1998年には、AFRCとRUFは共同で首都フリータウンを襲撃し、コロマを議長、RUFの指導者であるアハメド・フォディ・サンコーを副議長とする軍事政権を樹立しました。

しかし、このクーデター政権は、西アフリカ諸国経済共同体（ECOWAS）の介入を受け、フリータウンを奪還され、短期間で崩壊しました。

2000年には、AFRCを支持する民兵組織「ウェスト・サイド・ボーイズ」がイギリス軍人拉致事件を起こします。交渉は決裂し、最終的にSASを中心とするイギリス軍の救出部隊によって、ウェスト・サイド・ボーイズのメンバーは殺害または逮捕され、組織は事実上壊滅しました（シエラレオネ人質救出作戦）。

その後、AFRCは武装解除し、平和解放党（Peace and Liberation Party）に改組されました。コロマは2002年の選挙に出馬しましたが、3.8%の得票にとどまり、特別法廷に召喚されたためリベリアへ逃亡。リベリアで口封じのために殺害されたとされています。

平和解放党は2007年の選挙でも0.38%の得票率にとどまり、議席を獲得できませんでした。

起訴

シエラレオネ特別法廷において、AFRCの幹部3名が人道に対する罪、戦争犯罪、国際人道法違反、テロ活動などの容疑で起訴され、2005年から2007年にかけて審議が行われました。AFRCが行った殺人、強姦、人権侵害、少年兵の使用などが主な争点となり、3人には40年から50年の禁錮刑が言い渡され、現在はルワンダで服役しています。

また、殺害されたとされるコロマについても、死亡の確証が得られないとして、起訴が維持されたままとなっています。

関連情報

IRIN special report on ex-SLA/RUF

関連項目

軍閥
脱走兵
シエラレオネ内戦

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