転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す

2019年1月より小説投稿サイト「小説家になろう」で連載開始、その後アース・スターエンターテイメントより書籍化された十夜氏によるライトノベル。略称は『転生大聖女』。2024年9月時点でシリーズ累計部数は300万部を突破する人気作品です。スピンオフ作品『転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す ZERO』も好評発売中です。

ストーリー

主人公フィーア・ルードは、森で瀕死の黒竜ザビリアを救おうとした際に、前世の記憶を取り戻します。彼女は300年前、世界を救った大聖女セラフィーナだったのです。聖女としての力を持ちながら、前世の苦い経験から聖女であることを隠して生活することに決めたフィーアは、騎士団に入団します。

騎士団での生活は、聖女としての圧倒的な力と、剣術など騎士としての基礎能力の低さとのギャップに苦戦する日々です。彼女は持ち前の聖女の力と、300年前の技術で生み出した特殊な武器を駆使して試験を突破しますが、その力ゆえに周囲からは秘密を抱えていると見抜かれている様子。

300年の時を経て、精霊との契約が廃れ聖女の力は衰えています。フィーアは、現代の聖女の弱体化と、その認識の違いに戸惑いを感じながらも、持ち前の優しさから周囲の人々を助けていきます。しかし、その行動は彼女の秘密をますます露呈させることになり、危険な状況に陥ることも。

登場人物

フィーア・ルード: ナーヴ王国第一騎士団所属。前世は大聖女セラフィーナ。圧倒的な力を持つが、剣術などの戦闘能力は低い。聖女であることを隠そうとするも、その能力と性格ゆえに、周囲にその正体を見破られつつある。2024年版『このライトノベルがすごい！』女性キャラクター部門で6位を獲得しています。
ザビリア: フィーアの従魔である黒竜。普段は青い鳥の姿をしている。フィーアを守るため、竜の王になることを目指している。
サヴィス・ナーヴ: ナーヴ王国黒竜騎士団総長。王の弟で、次期国王候補の筆頭。
シリル・サザランド: ナーヴ王国第一騎士団長。大聖女への信仰が厚いが、元聖女の母親との確執を抱えている。単行本5巻発売記念キャラクター人気投票で1位を獲得。
デズモンド・ローナン: ナーヴ王国第二騎士団長兼憲兵司令官。女性を信頼していない。
クェンティン・アガター: ナーヴ王国第四魔物騎士団長。フィーアとザビリアの強さをいち早く見抜き、敬意を抱いている。
ザカリー・タウンゼント: ナーヴ王国第六騎士団長。男気あふれる人物。
カーティス・バニスター: ナーヴ王国第十三騎士団長。覇気がなく、フィーアと出会ったことで300年前の記憶がよみがえる。フィーアの側にいるため、団長職を辞任。
* ドルフ、アルディオ、オリア、レオン: フィーアの家族。全員が騎士団に所属している。

メディアミックス

この作品は、小説だけでなく、漫画版も展開されています。『コミックアース・スター』にて、『転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す A Tale of The Great Saint』（作画：青辺マヒト）と『転生した大聖女は、聖女であることをひた隠すZERO 〜The Great Saint of Remembrance〜』（作画：海楠）が連載中。

評価

小説家になろうの異世界恋愛部門で年間1位を獲得。2024年版『このライトノベルがすごい！』では単行本・ノベルス部門で2位を獲得するなど、高い人気を誇っています。

既刊一覧

小説版、漫画版ともに複数巻が発売されています。詳細は各出版社のウェブサイトをご確認ください。

もう一度検索