辻空

辻 空（つじ そら）の経歴と選手としての特徴

岐阜県岐阜市に生まれた辻空選手は、プロ野球界でのキャリアと野球指導者としての道を歩んでいます。1994年4月24日生まれの彼は、右投げ右打ちの投手として埼玉武蔵ヒートベアーズに所属しています。

プロ入り前の競技人生

辻選手は野球に親しむ家庭環境で育ち、幼少期からテレビや球場での観戦を楽しむ背景がありました。小学2年生でスポーツ少年団に加入し、野球を始めた彼は、岐阜市立梅林中学校時代から投手として活躍し続けます。岐阜城北高校では、2年生の秋に主戦投手に昇格。その後も彼の才能は開花し、3年生の春には県大会で4位、夏には注目の143km/hを記録し、地方大会での好成績を収めました。特に、岐阜大会の初戦ではノーヒットノーランの快投を見せるなど、彼の名は広まりました。

高校卒業後、2012年のプロ野球ドラフトで広島東洋カープから育成選手として指名され、契約を結びました。

広島時代の挑戦

広島では、2014年に四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツに派遣され、27試合に登板。ここでの成績は2勝2敗、防御率は4.06というものでした。2015年には支配下登録選手となることが決まり、背番号56に。

しかし、広島での6年間に一軍登板は実現せず、2018年には契約を結ばないことが発表されました。戦力外通告を受けた辻選手は、合同トライアウトに参加し、最速150km/hを記録。トライアウトの内容をもとに、新たな挑戦が始まります。

埼玉武蔵ヒートベアーズへの移籍

2019年1月、辻選手は埼玉武蔵ヒートベアーズに入団。初年度の成績は26試合登板、3勝1敗に2セーブ、防御率は3.96というものでした。2021年には、リーグの地区月間MVPに選ばれるなど、その存在感を増していきます。

しかし、2022年には右肘の故障に悩まされ、トミー・ジョン手術を受けたため、試合には出場できませんでした。2023年には久々に5試合に登板し、1勝0敗1セーブの成績を残しました。

選手としての特性

辻選手の投手としての最大の武器は、154km/hに達するストレートと、キレのあるスライダー、140km/h以上のSFFです。彼は、長身を活かしたしなやかな腕の振りでボールを投げ下ろしますが、コントロールに課題が残っているとされています。

現在は、埼玉武蔵で投手コーチとしても活動しており、選手としてだけでなく指導者としての役割も果たしています。若手選手たちに自身の経験を伝え、さらなる成長を促すことに力を注いでいることでしょう。

辻選手のこれまでの経験と今後の成長に期待が寄せられています。取り組む姿勢や挑戦する精神は、多くの人にとって励みとなる存在です。

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