近畿大学工業高等専門学校

近畿大学工業高等専門学校について

近畿大学工業高等専門学校（略称：近大高専）は、三重県名張市に所在する私立の高等専門学校で、1962年に設立されました。設置母体は近畿大学であり、現在も同大学の傘下にあります。この学校は、日本国内の高等専門学校の中でも特に歴史のある機関の一つであり、設立以来、数多くの技術者を輩出しています。

概要と沿革

当校は、元々1962年に熊野市に「熊野高等専門学校」として設立され、その後「熊野工業高等専門学校」と名称が変更されました。2000年には「近畿大学工業高等専門学校」と改名し、同時に男子校から男女共学へと移行しました。これに伴い、1963年に設立された土木工学科も含め、様々な学科を設け、学生に幅広い学びの場を提供しています。

学生数は約1,000人で、5年制の本科と2年間の専攻科に分かれ、各学年には150名程度が在籍しています。本科では「総合システム工学科」を提供し、その中には「機械システムコース」「電気電子コース」「制御情報コース」「都市環境コース」があります。また、専攻科では「生産システム工学専攻」として、機械工学、電気電子工学、情報工学、土木工学が設置されています。

地域との関わり

校舎は、名張市に移転後も地域貢献をしっかりと行っており、地元の自治体や企業と連携した研究や、一般市民を対象とした公開講座などを実施しています。また、「高専名張祭」といった地域イベントも盛況で、地域住民との交流を深めています。

名張市には、アクセスの良さが特長で、大阪や津などからも通学が可能です。学生寮も完備されており、寮生や下宿生が多く在籍しています。特に1～3年生用の「百合ケ丘寮」や、4～5年生用の「朝日町寮」が設けられ、活気ある学生生活を送っています。

教育方針

教育理念は「実学教育と人格の陶冶」であり、「人に愛される人、信頼される人、尊敬される人の育成」を目指しています。この理念に基づいて、JABEEカリキュラムを導入し、必修単位取得が求められます。資格取得支援も充実しており、国家資格の基本情報技術者試験においては、特に免除制度を持つ唯一の高専となっています。

卒業後は、国立の技術科学大学や近畿大学を含む様々な大学に進学することが可能で、卒業生の就職状況も非常に良好です。求人倍率は10倍から20倍前後と高く、受け入れる企業からも高い評価を得ています。

部活動

部活動も非常に活発で、運動部を中心に多くの学生が参加しています。特に陸上部は全国的に有名で、ソフトテニス部や野球部も地域大会での競争力を誇っています。さらに、NHKロボコン部は全国大会出場の経験があり、その実績から注目を集めています。

以上のように、近畿大学工業高等専門学校は、学問と実践を結びつけた教育を提唱し、多様な学生を受け入れつつ地域社会との関わりも大切にした教育機関です。

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