近藤豊 (政治家)

近藤豊：外交官から転身した政治家の生涯

近藤豊（こんどう ゆたか、1935年7月15日 - ）は、日本の政治家であり、かつては外務官僚として活躍した人物です。愛知県豊川市で生まれ、衆議院議員を4期務めました。

外務官僚としてのキャリア

1957年、近藤豊は外交官領事官採用試験に合格し、翌1958年に東京外国語大学スペイン語科を卒業後、外務省に入省しました。アルゼンチン、オランダ、韓国の日本大使館に勤務し、国際舞台での経験を積みました。1978年に外務省を退官し、新たな道へと進みます。

政治家への転身と衆議院議員としての活動

1979年、近藤豊は第35回衆議院議員総選挙に旧愛知5区から無所属で立候補し、初当選を果たしました。公明党・民社党・新自由クラブ・社会民主連合の推薦を受け、民社党との統一会派「国民連合」に加入しました。その後も、1980年、1983年の総選挙で無所属で当選を重ねましたが、後に会派を離脱しました。

1986年の第38回総選挙では自民党公認で立候補しましたが、落選しました。1990年の第39回総選挙でも同様に自民党公認（竹下派）で立候補しましたが、再び落選。この際、秘書が買収の罪で、運動員が被買収の罪で起訴されるという事件が起こりましたが、近藤自身は罪に問われることはありませんでした。

1993年の第40回総選挙では無所属で立候補し、4期目の当選を果たしました。その後、日本新党に加わりました。

政治資金問題と議員辞職

1994年12月、近藤豊は所得税法違反（脱税）と政治資金規正法違反（虚偽記載）の容疑で在宅起訴されました。1995年3月には、名古屋地方裁判所において懲役1年6ヶ月、罰金500万円の実刑判決が下され、同年9月19日に衆議院議員を辞職しました。

二世議員の道

近藤豊の長男である近藤剛も政治家として活動しました。2000年の第42回衆議院議員総選挙では民主党公認で愛知15区から、2012年の第46回衆議院議員総選挙では日本維新の会公認で同じく愛知15区から立候補しましたが、いずれも落選しています。

近藤豊は、外務官僚から政治家へと転身し、衆議院議員として一定の期間活動しましたが、政治資金問題によりそのキャリアを終えることとなりました。彼の人生は、政治の世界の光と影、そしてその難しさを物語るものと言えるでしょう。

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