近鉄デ71形電気機関車

近畿日本[[鉄道]]デ71形電気機関車

デ71形は、かつて近畿日本[[鉄道]]（近鉄）に在籍していた電気機関車です。71という番号が示す通り、1両のみが存在しました。

概要

デ71形は、そのルーツを1922年（大正11年）に藤永田造船所で製造された南海鉄道ED5116に遡ります。1944年（昭和19年）6月1日に関西急行鉄道と南海鉄道が合併し、近畿日本[[鉄道]]が誕生すると、本機は南大阪線に転属となりました。

しかし、1947年（昭和22年）6月1日に近鉄が旧南海鉄道の路線を南海電気[[鉄道]]へ分離譲渡する際、ED5116は南大阪線に配置されたまま近鉄に残ることになりました。その後、デ71に改番され、南大阪線の古市工場（現在の古市検車区。工場機能は1982年に五位堂検修車庫に統合され廃止）構内での入換作業に使用されることとなります。1975年（昭和50年）に除籍された後も、工場内の入換車として活躍を続けましたが、古市工場が五位堂検修車庫に統合された際に、ついに廃車となりました。

車体形状は凸形で、入換用として使用されるため、視認性を高める目的で赤色（朱色）に塗装されていたとのことです。

主要諸元

全長: 11,480mm
全幅: 2,590mm
全高: 4,110mm
重量: 39.0t
電気方式: 直流1,500V（架空電車線方式）
軸配置: B-B
台車形式: BW-78-25A
主電動機: 556-J6形×4基
歯車比: 1:4.53
1時間定格出力: 300kW
1時間定格引張力: 3,120kg
1時間定格速度: 36.0km/h
動力伝達方式: 1段歯車減速、吊り掛け式
制御方式: 抵抗制御、直並列2段組合せ制御
制御装置: 電磁空気単位スイッチ式
ブレーキ方式: 6EL空気ブレーキ、手動ブレーキ


デ71形は、その短い生涯の中で、南海鉄道から近鉄へと所属を変え、最後は工場の片隅で入換作業に従事するという、地味ながらも鉄道を支える重要な役割を果たしました。その赤い車体は、工場のシンボルとして、人々に親しまれていたことでしょう。

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