近鉄6411系電車

近鉄6411系電車は、近畿日本[[鉄道]]が南大阪線に導入した通勤形電車の一系列です。登場当初は6801系と名乗っていました。

概要

南大阪線では、1928年から1930年にかけてデニ500形（後の6601系）とその派生形が大量に増備されて以降、約20年間新造車両の投入が途絶えていました。しかし、戦中戦後の酷使により車両需給が逼迫し、6411系が久々の純粋な新車として1949年12月に製造されました。

当初はモ6801形6801～6804、ク6701形6701・6702として登場。車体長は当時の近鉄車両としては最大の20.9mを誇り、スタイルは大阪線の旧1400系に類似した張り上げ屋根を持つ大柄な3扉車でした。塗色は、当時の南大阪線には有料優等列車がなかったにもかかわらず、同時期の大阪・名古屋線特急色である上半クリーム・下半ダークブルーでした。

主電動機は三菱電機製の狭軌用大出力型（MB-292-AF、出力150kW×4）を、主制御器は南大阪線初となる日立製作所製電動カム軸制御器(MMC-H200EZ)を採用しました。これは、大阪鉄道時代からウェスティングハウス(WH)社製の単位スイッチ制御器が主力であった南大阪線系列では異例の採用でした。台車は近畿車輛製のボールドウィンタイプ・イコライザー式で、旧式ながらも当時としては手堅い選択でした。

1957年に6800系（ラビットカー）が登場したことに伴い、モ6801形6801～6804はモ6411形6411～6414に、ク6701形6701・6702はク6521形6521・6522に改番されました。同時期、名古屋線車両では標準軌改軌への準備工事が始まり車両数が不足したため、特急色のまま名古屋線へ転属しました。これは同線初の20m車両となりました。同年末には当時の一般車色であるダークグリーンに塗り替えられ、1959年の改軌完成後には旧国鉄関西本線経由で再び南大阪線に戻っています。1964年にはマルーンレッドに塗り替えられました。

全車両運転台で登場しましたが、1966年にモ6412・6413、ク6521・6522の4両は片運転台に改造され、大阪阿部野橋寄りからモ6411形(Mc)+ク6521形(Tc)と2両編成を組み、主に道明寺線や御所線で使用されるようになりました。残るモ6414とモ6411は両運転台のまま荷物電車として運用されるようになり、1980年に電動貨車モワ26+モワ27に改番。老朽化のため6600系に代替され、1983年に全車廃車となりました。

関連項目

近畿日本[[鉄道]]の車両形式

外部リンク

鉄路の名優（近鉄公式サイト）

もう一度検索