送風機

送風機（そうふうき）について

送風機は、羽根車の回転によって気体にエネルギーを加える機械です。一般的には、単位質量あたりのエネルギーが25 kNm/kg未満であるものを指します。これは、標準空気の全圧が約30 kPaに相当することに基づいています（JIS B 0132:2005）。この定義は、2005年に改正され、それまで圧力比2以上のものを圧縮機と分類していたのが、国際規格に整合する形に変わりました。

圧力比による分類（改正前）

送風機は圧力比によってファンとブロワに分けられていました。具体的には、ファンは圧力比1.1以下のもの、ブロワは1.1から2までのものを指します。ブロワは気体を液体中に吹き込むために使われる場合があります。しかし、改正後、ファンと送風機は同義として扱われ、ブロワは圧縮機となりました。

形式による分類

送風機は様々な形式に分類されます。特に遠心送風機は、遠心方向に風を送るもので、以下のような種類があります。

• - 多翼ファン（シロッコファン）: 多数の小型羽根を持つ筒状の構造。小型のものは民生用、大型は産業用に使用され、高圧をかけることができます。
• - 後向きファン（ターボファン）: 後ろ向きの羽根を持ち、高い静圧効率を誇ります。
• - サイレントファン: 騒音を抑えるための設計がされています。
• - リミットロードファン: 再配置によって過負荷を避ける設計で、効率的です。

ブレード形状による分類

送風機のブレード形状によっても性能が変わります。

• - 翼型ファン: 静圧効率が約65%のもので、流体のエネルギー効率が良いです。
• - 軸流送風機: 流体が軸方向に流入し、同じ方向に送風します。
• - 斜流送風機: 軸流と遠心の中間的な性質を持ち、様々な状況で利用されています。

適用分野

送風機は換気、冷房など多用されています。換気用途では「換気扇」として利用され、冷風を生成する場合は「扇風機」と呼ばれます。また、特定の機械内部の冷却にも使われることが多いです。

送風機の性能は圧力、風量、効率などで測定され、これらは性能曲線として図示されることが一般的です。性能を最大限に引き出すための設計と選定が重要です。

理論と構成部品

送風機の性能理論は、回転数と風量、圧力、軸動力に関連する比例法則に基づいています。構成部品には、ダクトやボールベアリング、流体軸受などが含まれます。

送風機は、工業から家庭用まで幅広く応用されており、その機能は我々の生活に欠かせないものとなっています。

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