逃亡者 (1963年のテレビドラマ)

逃亡者 (The Fugitive)

「逃亡者」は、1963年から1967年まで放送されたアメリカのテレビドラマで、ABC系列で高い視聴率を獲得しました。全4シーズン、120話で構成され、最終シーズンではカラー作品も登場しました。ストーリーは、妻を殺したとされる冤罪の医師リチャード・キンブルが、真犯人を探し求めながら逃走する姿を描いています。

概要

この作品は、リチャード・キンブルが逮捕されるまでの経緯と、逃亡中に直面するさまざまな出来事が主題です。彼は、片腕の男が妻を殺害したのを目撃したにもかかわらず、殺人の濡れ衣を着せられ、無謀な逃亡生活を余儀なくされます。キンブルの逃走と真犯人捜しは、彼のヒューマニズムが絡み合い、視聴者を引きつけました。また、アメリカでの最終回は視聴率50%を超え、最高記録を樹立しました。日本でも1964年から1967年にかけて放送され、最終回の視聴率も31.8%を記録しました。

ストーリーあらすじ

物語は、インディアナ州の小児科医リチャード・キンブルが妻ヘレンと口論した後、帰宅すると彼女が殺害されているのを発見したことから始まります。彼は、家から逃げる片腕の男を目撃しましたが、警察からは自らが犯人として逮捕されてしまいます。裁判で有罪判決を受け、死刑が宣告されたキンブルは、護送中の列車の事故を利用して逃げることに成功します。

逃げたキンブルは、新たな名前と容姿を持ち、様々な仕事をしながら真犯人の手がかりを探し続けます。その過程で彼は、しばしば自らの医師としてのスキルを使って人助けをしてしまい、その行動がトラブルを引き起こすこともありました。逃亡者としてのキンブルに対して、彼を追う警部フィリップ・ジェラードの執拗な捜査も掘り下げられ、二人の関係に変化が見られるのもこの物語の一つの魅力です。

最終話

最終エピソードは前後編で構成され、キンブルがロサンゼルスでついに片腕の男に近づくところから始まります。が、その男は既に保釈されていたため、キンブルは再度逮捕されます。しかし、ジェラードから24時間の猶予を得た彼が故郷で男を追及し、真実に迫る様子はハラハラさせられる展開を見せます。果たして、キンブルは無実を証明できるのか、視聴者を全力で引き込みます。

影響とリメイク

「逃亡者」は、サム・シェパード事件を基にしたストーリーとしても知られています。シェパードは、妻を殺害したとされて逮捕されたものの、後に再審での無罪が確定し、現実の冤罪問題に光を当てる存在となりました。この作品の成功により、映画や他のテレビドラマのリメイクが数多く行われ、今なお多くの視聴者に愛されています。

結論

「逃亡者」は、その緊迫感あるストーリー展開と人間ドラマにより、時代を越えて多くの人々に影響を与えた名作です。視聴者にとって、逃げる医師の苦悩と真実を追求する姿は今でも記憶に残るものとなっています。

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