通津村

通津村（つづそん）

通津村は、かつて山口県玖珂郡に存在した村で、現在の岩国市通津・長野地区にあたります。安芸灘に面した風光明媚な地であり、峯山や高照寺山などの山々に囲まれた自然豊かな場所でした。

地理

通津村は、瀬戸内海の安芸灘に面しており、温暖な気候と豊かな漁場に恵まれていました。村内には、峯山や高照寺山といった山々が連なり、美しい景観を作り出していました。

海洋：安芸灘
山岳：峯山、高照寺山

歴史

通津村は、明治時代初期の町村制施行により誕生し、その後、岩国市に編入されるまでの短い期間、独自の村として歩んできました。

1889年（明治22年）4月1日 - 町村制の施行により、通津村と長野村が合併し、新たな通津村として発足しました。
1947年（昭和22年）12月3日 - 昭和天皇が戦後巡幸で山口県を訪問された際、村内への行幸はありませんでしたが、石川宗一氏が宿泊所に召し出され、「通津村の農村工業」について天皇に進講を行いました。この出来事は、当時の村の産業や文化を象徴するエピソードとして語り継がれています。
1955年（昭和30年）4月1日 - 岩国市に編入され、通津村は廃止されました。これにより、通津村としての歴史に幕を閉じましたが、その名は岩国市の一部として今も残っています。

交通

通津村には、鉄道と道路が整備されており、交通の便は比較的良好でした。

鉄道路線：日本国有鉄道（現JR西日本）山陽本線が村内を通っており、通津駅が設置されていました。この駅は、地域住民の足として、また物資の輸送拠点として重要な役割を果たしていました。
道路：国道188号が村内を通過しており、近隣地域とのアクセスを支えていました。

現在

通津村は岩国市に編入されましたが、その地名と歴史は今も地域住民によって大切にされています。美しい自然と温暖な気候に恵まれたこの地は、現在では住宅地や工業地として発展しており、新たな魅力を生み出しています。かつての通津村の面影を残しつつ、岩国市の一部として、さらなる発展を続けています。

参考文献

角川日本地名大辞典 35 山口県

関連項目

* 山口県の廃止市町村一覧

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