逢善寺

逢善寺（ほうぜんじ）

茨城県稲敷市にある天台宗の寺院で、山号を慈雲山、院号を無量寿院と称します。本尊は千手観世音菩薩で、「小野の観音様」として地域の人々に親しまれています。1985年には茨城景観百選の87番目に選定されており、その美しい景観は多くの人々を魅了しています。

歴史

逢善寺は、平安時代の天長3年（826年）に、逢善道人によって創建されました。当初は千手観音を本尊とする寺院として始まり、淳和天皇の勅願寺として発展しました。その後、正徳3年（1713年）には天台宗の関東八檀林の一つに定められ、僧侶養成のための学問所として大いに栄えました。

しかし、その長い歴史の中で、逢善寺は二度の火災に見舞われています。現在の本堂は、天保13年（1842年）に再建されたものです。また、仁王門は明治2年（1869年）に東京麹町の日枝神社の山門を移築したもので、太田道灌が文明年間（1469年-1487年）に建造したと伝えられています。この仁王門は昭和56年から7年かけて修復工事が行われ、現在に至っています。

概要

逢善寺は、女人救済の寺としても知られており、多くの女性たちが訪れています。常陸国司の小野篁が勅命により覚叡上人を招き、当地に寺院を建立したことが始まりとされています。中世以降、度重なる火災によって本堂が焼失しましたが、その都度、寄進などによって再建されてきました。江戸時代には、幕府から朱印地三百石を拝領し、関東八檀林の一つとしてその地位を確立しました。

境内には、二十八部衆像も安置されており、その荘厳な姿は訪れる人々を魅了します。また、末寺として来迎院があります。

文化財

逢善寺には、数多くの文化財が所蔵されており、その一部は茨城県の指定文化財となっています。主なものとして、

木造金剛力士像
仁王門
五鈷鈴
五鈷杵
経文妙法蓮華経
書庫
* 庫裡

などがあります。

また、境内には小野篁供養碑も建立されており、歴史を感じさせます。

その他

本堂の天井には、松本楓湖によって描かれた「飛天の図」があります。この美しい絵は、訪れる人々の心を和ませます。

アクセス

逢善寺へのアクセスは、稲敷市役所の観光情報を参照してください。

稲敷市役所 観光 逢善寺

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