連合国 (第二次世界大戦)

第二次世界大戦の連合国

第二次世界大戦において、連合国とはドイツ、日本、イタリアなどの枢軸国に対抗した国家群を指します。この連合体は、主にアメリカ合衆国、ソビエト連邦、中華民国、イギリス、フランスなど、26カ国から成り立っていました。戦争は1939年9月1日、ドイツによるポーランド侵攻によって始まりました。連合国は、この侵攻に続く欧州戦線と、日本による真珠湾攻撃を契機とする太平洋戦争で、共に戦いの中で結束していきました。

連合国の主要な周りの国々は、イギリス、アメリカ、中華民国、オーストラリアなどであり、これらの国々は戦争の初期から終了まで、日独両陣営との戦争状態にありました。一方で、ソビエト連邦は日ソ中立条約を結んでいたため、1945年8月まで対日戦には参加しませんでした。しかし、その後ソ連は枢軸国に対抗するために連合国側に回りました。連合国は戦争中、亡命政府を設置する国々もありました。これには、ポーランドやフランスの亡命政府が含まれています。これらの政府は、敵対する国から占領された後も抗戦を続けました。

戦争が進むにつれて冷戦の芽が生まれ、連合国同士の関係にも影響を与え始めました。また、連合国は戦後の世界秩序を再構築するための国際機関、国際連合（United Nations）を設立する基盤を作りました。この国際機関には、連合国の原加盟国が大部分を占めています。

連合国の呼称には興味深い変遷があります。元々は「The Allies」と呼ばれていましたが、1941年12月にアメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領が「United Nations」と名付け、1942年1月1日の連合国共同宣言以降、この名前が浸透していきました。

戦争の前史

第一次世界大戦後、連合国であるイギリス、フランス、アメリカなどは新たな安全保障体制の構築を目指しました。国際連盟が形成されたのもこの流れの一部です。しかし、過去の不協和音を受けて強化された連携にもかかわらず、1930年代に入ると再び国際情勢が緊張し、ドイツがナチ党の台頭によって再軍備を進めました。特に、フランスはドイツに対する警戒を高め、小国との同盟を結ぶなど対策を講じていました。

その後、日本が中国に侵攻する動きも見せ、アメリカを含む国々との摩擦が増加し、日本はドイツと連携を強めていきました。1936年には日独防共協定が締結され、1940年には三国同盟を結ぶことになります。これらの動きは連合国のアプローチに対立をもたらし、戦争への道を開いたのです。

開戦の経緯

1939年、ドイツがポーランドへの侵攻を開始したことで、英仏も対抗措置をとり、連合国としての一体感が生まれました。しかし、独ソ間での不可侵条約が交わされたことや、イギリスやフランスの初期の戦略の過信が招いた事態が続きました。イギリスとフランスは疲弊していく一方、ドイツ軍は優勢な状況が続きました。

戦局は1941年に入ると大きく変化します。ソ連との戦争が始まり、連合国は再び協力する必然性が出てきました。アメリカも、孤立主義から脱却して連合国への支援を強化し、戦争の様々な局面で重要な役割を果たすこととなりました。

連合国は1942年からの大規模な反攻に向けて、共同宣言を発表し、無条件降伏を目指す方針を明確にしました。その後、連合国による様々な戦役が行われ、徐々に戦局には弾みがついていきます。例えば、エル・アラメインの戦いやスターリングラードの戦いなどは、連合国側にとって重要な勝利となりました。

戦後処理と冷戦の勃発

戦争の終結後、連合国は新たな秩序を構築するための道筋を進めます。ドイツや日本における占領政策が実施され、戦後の国際関係は徐々に変化していきます。しかし、同時に戦後の連合国の間にも対立が生じ始め、特にソ連と西側諸国の関係は緊張を高める結果となりました。

連合国の影響力が強かった時代から、冷戦が始まることによって、世界は東西に分かれることになりました。連合国が狙った新たな国際秩序が果たして真の意味で安定をもたらしたのかは疑問視されることも少なくありません。このように、連合国は決して平穏無事な結束ではなく、多くの矛盾を抱えていたのです。

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