連立

コアリジョン（Coalition）とは

コアリジョン（Coalition）とは、日本語で「結託」「合同」「提携」「連携」「連合」「連立」などと訳される英単語であり、共通の目的を達成するために、二人以上の人々、党派、国家、政党、軍隊、その他の会派が、一時的に協力し合うことに合意して形成される集団を指します。

この言葉は、社会科学の様々な分野で研究対象となっており、目標達成のために協力して行動することを意味しています。コアリジョンの形成は、必ずしも永続的なものではなく、目的が達成されれば解散することが多いという特徴があります。

コアリジョンの形成

National Democratic InstituteとThe Oslo Center for Peace and Human Rightsが共同で出版した「A Guide for Political Parties」によると、コアリジョンの形成には以下の5つの段階があります。

1. 目的の明確化: コアリジョンを形成するにあたり、まず最初に達成すべき共通の目的を明確にする必要があります。具体的な目標を定めることで、メンバー間の協力体制を築きやすくなります。
2. 参加者の選定: 次に、目的を共有し、協力できるメンバーを選定します。参加者の選定は、コアリジョンの成功を左右する重要な要素となります。
3. 戦略の策定: 参加者が決定したら、目標達成のための具体的な戦略を策定します。戦略は、参加者全員が理解し、共有できるものでなければなりません。
4. ルールの設定: コアリジョンの運営に関するルールを設定します。ルールは、メンバー間の公平性を保ち、円滑な運営を支えるために必要です。
5. 実施と評価: 策定した戦略に基づき、活動を実施します。活動後には、結果を評価し、改善点を見つけることが重要です。

コアリジョンの機能

コアリジョンは、大きく分けて「内的コアリジョン（internal coalition）」と「外的コアリジョン（external coalition）」の2つの範疇に分類できます。

内的コアリジョン

内的コアリジョンは、職場のような、常に組織内に所属する人々によって構成されるコアリジョンです。組織内の目標達成のために、部署やチームを超えて協力し合うケースなどが該当します。

外的コアリジョン

外的コアリジョンは、異なる組織に所属する人々が、共通の目的を達成するために協力し合うコアリジョンです。例えば、複数の企業が共同でプロジェクトを進める場合や、異なる国の政府が特定の課題に取り組む場合などが挙げられます。

コアリジョンの慣用

コアリジョンは、経済分野においても重要な概念です。

経済におけるコアリジョン

経済主体は、共通の経済的目標を達成するためにコアリジョンを形成することがあります。例えば、買い手と売り手、あるいは複数の売り手が一時的に協力し、価格交渉などを行う場合があります。経済学では、コアリジョンの形成とその安定性がゲーム理論の手法を用いて研究されており、企業間の提携や合併なども、コアリジョンの観点から分析されています。

関連事項

コアリジョンに関連する事項として、以下のようなものが挙げられます。

著作:
ロバート・アクセルロッド『つきあい方の科学』
事項:
企業連合
協同的統率（Collaborative leadership）
業務提携
人民戦線
政党連合
選挙協力
統一戦線
複数政党制
連立政権の国々の一覧（List of countries with coalition governments）

参考文献

Carlo, Carraro (2003). The Endogenous Formation of economic coalitions*. Northhampton Massachusetts: Edward Elgar Publishing Limited. [ISBN]] 1-84376265-X. [https://books.google.com/books?id=EU3WSYH2kdUC&q=Economic+agents+can+form+coalitions.&pg=PA81 2017年4月26日閲覧。

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