進藤金日子

進藤金日子（しんどう かねひこ）は、1963年7月7日生まれの日本の政治家兼農林水産官僚であり、自由民主党に所属する参議院議員として2期務めている。出身は秋田県協和町（現在の大仙市）で、農家に生まれ育ち、4人兄弟の次男である。「金日子」という名前は、父親の影響を受けたもので、7月7日の七夕の日に生まれたことから名付けられた。

進藤氏の学歴は、秋田経済大学附属高等学校を経て岩手大学に進学し、農学部農業土木学科を専攻。大学時代には多くのアルバイトを経験し、農林水産省でのキャリアを志望するきっかけとなった。1986年に農林水産省九州農政局に入省し、さまざまな役職を歴任した結果、2014年には農村振興局中山間地域振興課長に就任。2015年6月に退職後、政治家の道を歩むこととなる。

2016年には全国土地改良政治連盟から自由民主党比例区候補として擁立され、参議院議員として初当選を果たす。選挙戦では東北や関東、北陸地方を中心に広範囲に渡って選挙活動を展開し、数多くの支持団体から推薦を受けた。

当選後、進藤氏は自民党の志帥会（二階派）に加入し、2019年には総務大臣政務官兼内閣府大臣政務官として内閣の一員にもなった。2022年の参議院議員通常選挙では、自民党が33人の候補者を擁立する中、12番目の得票数で再選を果たした。

進藤氏の政治的なモットーは強い農業を育成することであり、特に土地改良事業の重要性を強く訴えている。彼は国の政策として、灌漑施設の整備や農地の区画整理が農業の生産性向上に寄与することを必死に主張している。また、消費者保護や食料自給率の向上、食料安全保障の重要性を指摘し、特に国内農業の振興が必要だと強調している。

進藤氏は新型コロナウイルス感染症に伴う悪質商法に対しても積極的に発言し、消費者庁に対して様々な提案を行っている。さらには、消費契約のデジタル化に関しても言及し、利便性の向上を望むと同時に消費者の保護も忘れてはならないと述べている。

一方で、彼は農山漁村の重要性を認識しており、こうした地域の維持なくしては国土の保全が難しいと述べ、農業や水産業が持つ役割を強調している。最近の発言では、国産の農産物の需要がある一方で、生産体制が弱体化している現状を憂い、政策の再編成を提案するなど、食料の安定供給を目指している。

さらに、進藤氏は農業生産基盤の強化に取り組み、スマート農業の普及や、温暖化防止策としての森林吸収源対策の必要性を強調するなど、持続可能な農業の実現に向けた施策を推進している。中山間地域の振興や災害対策にも力を入れ、特に流木被害の防止など短期的および中長期的な対策の重要性を訴えている。

近年、進藤氏はJA（農業協同組合）改革や貿易政策に関しても発言しており、農業と地域経済の発展に向けた具体的政策を模索している。彼は地方創生に関連する取り組みを通じて、多様な人材が活躍できる環境を創造し、地域の活性化を推進したいと考えている。

現在、進藤氏は、農業用ため池保全管理法案や土地改良の在り方についてもその意義を訴えながら、地域のニーズに応じた政策を進めることの重要性を強調し続けている。

もう一度検索