遊演体

遊演体（ゆうえんたい）について

遊演体は1987年に創立された日本のゲーム制作会社で、特にプレイバイメール（PBM）やテーブルトークRPG（TRPG）、さらにはPCゲームの制作で知られています。設立者は足立旬一で、門倉直人が代表的なデザイナーとして活躍しました。

設立と初期の活動

設立当初、遊演体は日本初の商業プレイバイメールである『ネットゲーム88』の企画・運営に踏み出しました。興味深いことに、当時の「プレイバイメール」という呼称は一般的ではなく、彼らは自身の運営する郵便媒体のゲームを「ネットゲーム」と名付けました。この選択は、彼らの独自のスタイルを象徴するものとなり、その後の活動に繋がりました。1990年から1998年にかけて、毎年のように新しいネットゲームを発表し続けました。

TRPGの展開

遊演体はボックス版TRPGの制作にも力を入れており、設立と同時に『ローズ・トゥ・ロード』の新バージョンを発表しました。また、1989年からは『ビヨンド・ローズ・トゥ・ロード』の展開を見せ、1991年には『蓬萊学園の冒険!!』が発売され、この作品は同年設立された「蓬萊学園ファンクラブ」の機関誌とも連動しました。さらに、プレイヤーや小説読者の投稿を集める「テーブルネット」も展開され、コミュニティとのつながりを強化しました。

難しい時期とその後の活動

1998年には中核スタッフの大多数が退社し、以降の遊演体は目立った事業を行うことが難しくなりましたが、彼らは当時の人気コンテンツである『蓬萊学園』の管理を継続しています。このような変化の中でも、彼らの作品群は今なお多くのファンに愛され続けています。

沿革

• - 1988年: 「有限会社 遊演体」として設立。
• - 1991年: 遊演体分室を開設し、ネットゲーム事業部を設置。
• - 1992年: 登記を「有限会社 遊演体」から「株式会社 遊演体」に変更し、神田事務所を開設。
• - 1996年: 分室を閉鎖し、新しい事務所を設置。
• - 1998年: 多くのメンバーが退社し、神田事務所も独立。また、ネットゲーム事業部は本部に移転するも、その年を最後にPBMは行われなくなる。この年、小泉雅也が社長に就任。

主な作品とクリエイター

遊演体が手がけた主要なプレイバイメールタイトルには『ネットゲーム88』や『ネットゲーム90 蓬萊学園の冒険!』、また『映画祭殺人事件』などがあります。これらは全て独自のシナリオや設定を持ち、多くの支持を集めました。

テーブルトークRPGの代表作には、前述の『蓬萊学園の冒険!!』や『ビヨンド・ローズ・トゥ・ロード』があり、これらの作品は今もプレイヤーの間で語り継がれています。
さらに、遊演体には有名クリエイターが多く在籍しており、その中には新城カズマや賀東招二などがいることでも知られています。

関連会社と流れ

遊演体の分社化により、アークライトやエルスウェア、ライアーソフトといった関連会社が設立され、それぞれが独自の道を歩んでいます。

こうした進化を経て、遊演体は日本のゲーム文化に多大なる影響を与え、今もなおその存在感を示しています。彼らの作品は、今後のゲーム制作においても重要な位置を占め続けるでしょう。

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