遍照院 (知立市)

遍照院について

遍照院（へんじょういん）は、愛知県知立市弘法町に位置する真言宗豊山派の由緒ある寺院です。山号は「弘法山」とされ、地元では「見返弘法」や「知立の弘法さん」として広く知られ親しまれています。この寺は三河三弘法の第一番札所であり、第二番の西福寺、第三番の密蔵院と並ぶ重要な場所で、多くの人々が参拝に訪れます。

本尊の魅力

遍照院の本尊は、空海（弘法大師）が自ら彫ったとされる「見返り姿」の自像で、その姿には深い信仰心が込められています。この自像は、多くの信者にとっての象徴でもあり、縁日にはその本尊を一目見ようと多くの参拝客が集まります。

歴史的背景

この寺院の歴史は古く、815年（弘仁6年）に空海が関東を巡る際にこの地に約1ヶ月滞在した時、3体の自像を彫ったと伝えられています。その中の一体が本尊として奉納され、これを機に遍照院は創建されたとされています。1673年（延宝元年）には刈谷藩の藩主の祈願寺としての役割を担うようになり、そのために現在の場所に移転しました。また、1979年（昭和54年）には本堂が新たに落慶されました。

文化財の魅力

遍照院には、知立市指定の文化財がいくつも存在しています。具体的には、阿弥陀如来立像、伝秋葉権現坐像、僧形坐像、地蔵菩薩立像といった貴重な仏像があります。また、不動明王立像や薬師如来坐像、大般若波羅蜜多経なども含まれ、これらは全て地域にとって重要な文化的資産となっています。

大切な行事

寺院では様々な行事も行われています。旧暦の21日には空海の命日を記念する縁日が催され、また旧暦の3月21日には善の綱という行事が行われ、本尊の開帳が行われます。これらの行事は地域住民にとって特別な意味を持ち、多くの人々が参集します。

アクセスと施設情報

遍照院の所在地は愛知県知立市弘法町弘法山19です。アクセス方法としては、名鉄名古屋本線・三河線の「知立駅」から徒歩約20分の距離にあります。また、知立駅の北改札口の外には遙拝所も設けられており、訪れる人々が容易に立ち寄れるよう配慮されています。

このように遍照院は、歴史的価値、文化財、行事、そしてアクセスの面でも多くの人に愛され続けている寺院です。ぜひ訪れて、豊かな歴史と文化を感じてみてはいかがでしょうか。

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