道場南口車両留置施設

道場南口車両留置施設

道場南口車両留置施設（どうじょうみなみぐちしゃりょうりゅうちしせつ）は、神戸市北区有野町二郎字竹786に位置する、神戸電鉄が運営する車両基地および車庫です。公式名称のほか、一般的には第三車庫（第3車庫）や道場車庫といった名称で呼ばれることもあります。

概要と沿革

この施設は、神戸電鉄の公園都市線と三田線が共に利用する車両基地として計画されました。建設は1995年（平成7年）に開始され、約6年の工事期間を経て2001年（平成13年）に運用が開始されました。現在、この施設には5本の留置線が設けられており、最大で24両の鉄道車両を収容する能力を有しています。かつては、ホッパ車や電動貨物車両といった事業用車両への資材を積み込む場所としても利用されていました。

計画段階の構想

道場南口車両留置施設の建設計画は、公園都市線において将来的に5両編成での列車運行が想定されていたことを踏まえ、施設全体の留置線がすべて5両編成の車両に対応できる構造で設計されました。当初の計画では、現在の規模よりも大幅に大きく、合計12編成、最大69両の車両を収容できる基地となる予定でした。具体的には、車両を留め置くための留置線が9線で54両分、車両の入換等に使用する入換線が3線で15両分が確保される構想でした。

一般への公開状況

神戸電鉄が保有する他の車両基地、例えば鈴蘭台車両基地や見津車庫などが、毎年開催される「トレインフェスティバル」などで比較的頻繁に一般公開されるのとは対照的に、道場南口車両留置施設は一般公開される機会が非常に少ないという特徴があります。しかし、全く公開されないわけではなく、特定のイベントや試乗会の開催時に、限られた範囲や参加者向けに開放された事例がいくつか存在します。

神鉄トレインフェスティバル2001: 施設が稼働を開始した年に、このイベントの一環として公開されました。この際には、神戸電鉄の主要な営業用車両である5000系や700形に加え、事業用車両であるクホ760形、サホ760形などが展示され、多くの鉄道ファンなどが訪れました。
6000系試乗会: 神戸電鉄の新型車両である6000系の試乗会が開催された際に、その会場として利用されました。この試乗会は抽選で選ばれた参加者のみを対象としたものでしたが、施設の一部が公開される機会となりました。
* 昭和レトロミニフェスタ: 神戸電鉄が開業90周年を迎えた2018年（平成30年）に開催された記念イベントの一つです。昭和時代の雰囲気をテーマにした様々なコーナーが設けられ、会場として使用されました。このイベントでは、「昭和レトロトレイン」と名付けられた記念列車の出発式も同施設内で実施されました。

このように、定期的な一般公開は行われないものの、節目のイベントなどで特別な役割を担うことがあります。

関連項目

日本の鉄道車両基地に関する一覧に含まれる施設の一つです。

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