道糸

道糸（みちいと）とは、釣りの際に釣り竿の先端から錘（おもり）までを結ぶ釣り糸のことです。英語では"Fishing line"と呼ばれ、一般的に「ライン」という名称も使われます。道糸は、錘から釣り針までの部分である「鉤素（はりす）」とは区別されます。

かつては、ヤママユガの近縁種であるテグスサンの絹糸腺から採取される「天蚕糸（てぐす）」などの天然繊維が道糸として用いられていました。しかし、合成繊維の技術が発展してからは、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレンなどの合成繊維が主流となっています。現在でも釣り糸を「テグス」と呼ぶことがありますが、これは天蚕糸が使われていた時代の名残です。

一般的に、魚に警戒心を与えないよう、釣り針に近い鉤素には細い釣り糸が使用されます。一方、道糸には強度を持たせるために、鉤素よりも太い釣り糸が用いられます。投げ釣りなど、リールを使用する釣りにおいては、道糸はリールから繰り出したり巻き取ったりすることで、長さを調整できます。

リール ব্যবহারする釣りの場合、繰り出した道糸の長さを把握しやすいように、一定間隔で色分けされた道糸が販売されています。また、夜間など暗い場所でも視認しやすいように、蓄光性を持たせた道糸も存在します。道糸は太さだけでなく、様々な外観を持つ製品が販売されており、釣りの種類や状況に合わせて選択できます。

道糸の多くは単線維（モノフィラメント）で作られていますが、カジキなどの大型魚を狙う場合には、より高い強度が必要です。そのため、複数の糸を撚り合わせたロープ状の道糸や、金属ワイヤーが使用されることもあります。このように、道糸は釣る魚の種類や大きさに応じて、最適な強度のものが選択されます。

道糸を選ぶ際には、以下の点を考慮すると良いでしょう。

強度: 釣る魚のサイズや種類に合わせて、適切な強度を選びます。
素材: ナイロン、ポリエステル、ポリエチレンなど、それぞれの素材の特性を理解し、釣りのスタイルに合ったものを選びます。
太さ: 太いほど強度が増しますが、魚に警戒心を与えやすくなるため、バランスを考慮します。
色: 視認性の高い色を選ぶことで、ラインの動きを把握しやすくなります。

道糸は、釣りの成否を左右する重要な要素の一つです。適切な道糸を選び、快適な釣りライフを送りましょう。

関連項目:

* 釣り糸

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