道草キッチン

道草キッチン

『道草キッチン』（みちくさキッチン）は、2025年秋に劇場公開が予定されている日本の長編映画です。本作の監督は白羽弥仁が務め、主演には女優の中江有里が26年ぶりに映画作品で主演を務めることで話題を集めています。

この映画は、徳島県吉野川市の市制20周年と板野町の町制70周年という記念すべき年に、両自治体の記念事業として共同で企画・制作された作品です。脚本は、監督の白羽弥仁と知愛（ともえ）が共同で手掛けたオリジナルストーリーとなっています。

物語

物語の中心となるのは、都会で一人暮らしをする50代の女性、桂木立（かつらぎ りつ）です。彼女は小さな喫茶店を営んでいましたが、再開発の影響で店は立ち退きを余儀なくされ、閉店という人生の節目を迎えていました。

そんな折、彼女のもとに届いたのは、見知らぬ人物からの相続に関する通知でした。差出人は、一度も訪れたことのない徳島県吉野川市に住む人物。この予期せぬ知らせが、彼女を人生の新たなステージへと導くことになります。桂木は慣れ親しんだ都会を離れ、未知の土地、徳島への移住を決意します。

移住先の吉野川市で、桂木は多種多様な人々に出会います。そこには、それぞれの事情を抱えながら暮らす地元の人々や、故郷を離れながらも力強く生きるベトナムの人々がいました。また、その土地の豊かな自然が育んだ新鮮な食材を使った、彩り豊かで心温まるベトナム料理との出会いも、彼女の日常に新たな光をもたらします。

こうした人情味あふれる交流や、異国の食文化との触れ合いを通して、桂木の中で何かが変わり始めます。都会での生活で凝り固まっていた価値観が解きほぐされ、自身の過去や現在、そしてこれからの生き方について、深く見つめ直していくその過程が丁寧に描き出されます。本作は、予期せぬ出会いや環境の変化を通して、主人公が自身の居場所を見つけ、新たな一歩を踏み出す姿を描く、温かい人間ドラマです。

キャスト

主要人物

桂木立（かつらぎ りつ）〈50〉
演 - 中江有里
都会で喫茶店を経営していたが、人生の転機を迎える主人公。

その他

金井浩人
村上穂乃佳
本間淳志
ファム・ティ・フォン・タオ
荒木知佳
芝博文
仁科貴
大塚まさじ
今陽子

実力派の俳優陣に加え、個性豊かなキャストが物語を彩ります。

スタッフ

監督 - 白羽弥仁
脚本 - 白羽弥仁、知愛
企画協力 - 三谷一夫
エンディング曲 - 石井琢磨「月の光」
プロデュース - 三谷一夫
プロデューサー - 向田優
撮影 - 藍河兼一
照明 - 鈴村真琴
録音 - 松野泉
美術 - 西村立志
衣装 - チバヤスヒロ
ヘアメイク - 上田深里
助監督 - 岡本博文
ベトナム料理監修 - ベトナム料理研究所
フードコーディネーター - 佐伯茉南
キャスティング - 曺明実
宣伝美術 - 普照大督
制作担当 - 大宮実
* 配給 - キョウタス

監督・脚本を務める白羽弥仁をはじめ、各分野のプロフェッショナルが集結し、作品世界を構築しています。特に、物語の重要な要素となるベトナム料理については、専門家による監修が行われています。

本作は、地域に根ざしたテーマと、主人公の心の機微を丁寧に描くことで、観る者に温かい感動と共感を与えることが期待されています。

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