道路協力団体

道路協力団体とは

道路協力団体とは、道路法第48条の60に規定された制度に基づき、道路管理者（国や地方自治体）と連携して道路の維持管理に協力する法人またはそれに準じる団体です。この制度は、平成28年の道路法改正によって創設されました。

制度創設の背景

改正以前から、ボランティアとして道路の維持管理に協力する団体は存在していました。しかし、これらの団体をより積極的に支援し、連携を強化するために、道路協力団体制度が設けられました。

主な業務内容

道路協力団体の業務は、道路法第48条の61に定められています。

1. 道路の維持管理への協力
道路に関する工事や維持作業への協力を行います。
具体的には、歩道のバリアフリー化、道路の清掃、草刈り、植栽の維持などが含まれます。

2. 工作物や施設の設置・管理
道路の安全かつ円滑な交通確保や、通行者・利用者の利便性向上に資する工作物や施設を設置・管理します。
例として、旗竿、看板、駐輪場、ベンチ、オープンカフェなどの飲食物販施設などが挙げられます。通常、これらの設置には道路占用許可が必要ですが、道路協力団体は道路管理者との協議のみで設置が可能となり、無余地性の規定が適用されなくなります。

3. 情報収集と提供
道路の管理に関する情報や資料を収集し、提供します。
道路の不具合箇所や不法占用物件の発見、道路管理者への通報も重要な業務です。

4. 調査研究
道路の管理に関する調査研究を行います。
交通量調査や道の駅のニーズ調査などが例として挙げられます。

5. 知識の普及と啓発
道路の管理に関する知識の普及や啓発活動を行います。
勉強会の開催や学校との連携などが例として挙げられます。

6. その他の業務
上記の各業務に付帯する業務を行います。

7. 踏切道の改良協力
道路法第48条の65に基づき、踏切道の改良にも協力します。

指定要件

道路協力団体として指定されるためには、対象地域で概ね5年程度の活動実績が必要です。

指定状況

令和4年時点では、直轄国道で40件、自治体で14件の道路協力団体が指定されています。

関連情報

関連項目
歩行者利便増進道路
国家戦略特区
まちづくり
タウンマネージメント機関
外部リンク
道路協力団体 - 国土交通省
道路法令Q&A - 道路協力団体 - 国土交通省道路局路政課


道路協力団体は、地域における道路の維持管理や利便性向上に重要な役割を果たしており、今後ますますその活動が期待されます。

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