達人王

達人王（たつじんおう）

『達人王』は、1992年6月に東亜プランが開発し、タイトーから販売された業務用の縦スクロールシューティングゲームです。本作は、その高い難易度と豊富なステージ構成で知られ、特に「初心者お断り」の難しさが際立っています。キャッチコピーは「達人を越えて王となれ」。プレイヤーはその名に恥じない技術と集中力を求められることになります。

ゲームの概要

ゲームは全6面で構成されており、一度クリアすると次の周にループします。2周目以降では敵の攻撃が増強されるため、プレイヤーはさらに技術を磨く必要があります。特に嬉しいのは、各ステージがクリアするまでに大体7、8分かかり、その間中に集中力が試される点です。

ゲームの特徴として、自機の当たり判定は大きいですが、その分敵の耐久力が高く、プレイヤーにとって非常に厳しい環境が整っています。敵の弾幕が複雑で、追尾する敵編隊がプレイヤーを取り囲むため、ミスをすると復活ポイントまで戻されるシステムが採用されています。これにより、復活パターンの構築や、知識と技術が不可欠です。

操作とアイテム

操作方法はシンプルで、8方向のレバーに加え、Aボタンでショット、Bボタンでボンバーを使用します。さらに、特定のハードウェアを使うことで「早送り」を実現する裏技もあります。アイテムは3種類のパワーアップアイテムが用意されており、プレイヤーはそれらを取得することで、新たな能力を得られます。具体的には、赤は全方位ナパームショット、青はホーミングレーザー、緑はワイドショットといった多様な弾を放つことが可能です。

前作であった『TATSUJIN』と比較すると、本作ではホーミングレーザーの効力が上がっており、ナパームショットが頼りにされることが多くなりました。パワーアップは同色の武器アイテムを取得するだけで簡単に行えるため、戦略的にアイテムを集めてプレイする楽しさもあります。

その他の特徴

音声はモノラルですが、プログラム上はステレオで収録されており、後の再発売時にステレオサウンドで楽しめるアイテムも登場しました。また、1999年には『ゲーメスト』誌で1000万点が達成され、その難易度の高さが証明されています。

移植版

『達人王』は、その人気から複数のプラットフォームへ移植されています。FM TOWNS版は画面比率が異なるもののオリジナルにほぼ忠実で、2人同時プレイも可能です。2022年にはアストロシティミニVにて縦画面で初の移植が行われました。2024年にはPC版が発売され、改善パッチが当初の不具合を修正されるなど、進化しています。また、2024年にはiOS/Android版も控えており、2025年には家庭用のコンソール版も登場する予定です。

さまざまな移植や新しいプラットフォームでの展開を経て、『達人王』は今もなお多くのファンに支持されています。高難易度シューティングの名作として、これからもその地位を守り続けるでしょう。

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