達城徐氏

達城徐氏（달성서씨）

概要

達城徐氏（タルソンソし、たつじょうじょし、朝鮮語: 달성서씨）は、朝鮮半島に根差した主要な氏族の一つです。その源流は遥か高麗王朝時代に遡り、現在の韓国を代表する本貫地である大邱広域市にその系譜の中心を置いています。2015年に実施された韓国の人口住宅総調査では、40万人を超える人々が達城徐氏を名乗っており、その規模の大きさが伺えます。

氏族の起源

達城徐氏の始祖と仰がれているのは、高麗時代中期に生きたとされる徐晋（ソ・ジン）です。彼は高麗王朝に仕え、奉翊大夫（ポンイッテブ）および版圖判書（パントパンソ）といった重要な官職を歴任しました。奉翊大夫は比較的上位の文官の品階を示し、版圖判書は戸曹（国家の財政や国土などを管轄する部署）における要職であり、当時の国家運営において中心的な役割を担っていたことが推察されます。その優れた功績と人徳を認められ、徐晋は「達城君」（タルソン君）に封ぜられました。この「達城君」という封号は、彼の出身地やゆかりのある地を示すものであり、これが後世に氏族の本貫、すなわち姓と系譜の発祥地を識別する名称として「達城」が用いられるようになった直接的な由来となっています。これにより、達城徐氏は達城、現在の大邱地域と深い歴史的な結びつきを持つ氏族として確立されました。

現代における人口と分布

21世紀に入ってからも、達城徐氏はその子孫を増やし、韓国社会においてsignificantな存在感を保っています。2015年の統計によれば、その人口総計は407,431人に達しており、これは韓国国内に存在する数多の氏族の中でも比較的上位に位置する人口規模です。達城徐氏の子孫たちは朝鮮半島の各地に広く分散して暮らしていますが、その分布には興味深いろな特徴が見られます。多くの地方自治体においては、達城徐氏の人々がその地域の総人口に占める割合は、おおよそ1%前後に収まっています。これは、特定の地域に極端に集中しているわけではなく、全国的にある程度のバランスをもって拡散している状況を示唆しています。しかしながら、この傾向の中で例外的に、他の地域よりも明らかに比率が高い地点も存在します。その最も顕著な例が、慶尚南道にある咸陽郡です。咸陽郡における達城徐氏の人口は、調査時点で624人であり、これが当時の咸陽郡の総人口の1.75%を占めていました。これは、全国平均や他の多くの自治体の比率と比較して顕著に高く、この地域に達城徐氏の集落やゆかりの深い土地が存在することを示唆しています。現代においても、氏族は単なる姓の継承にとどまらず、本貫地との歴史的な繋がりや、地域社会における人々の結びつきを示す重要な要素であり続けています。

まとめ

達城徐氏は、高麗時代の功臣である徐晋を始祖とし、大邱を本貫とする歴史ある氏族として、現代韓国社会においても多数の子孫が全国各地で活躍しています。その人口規模や分布の特徴は、氏族の歴史的な発展と拡散の様相を物語っています。

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