遠刈田温泉

遠刈田温泉

遠刈田温泉は、宮城県刈田郡蔵王町に位置する温泉地です。古くは湯治場として栄え、現在もその効能を求めて多くの人々が訪れます。

泉質

泉質は硫酸塩泉で、特に足腰の病気に効果があると言われています。その効能から、古くから湯治場として親しまれてきました。

温泉街の様子

蔵王連峰の東麓に温泉街が広がり、周辺の高原地帯には宿泊施設が点在しています。温泉街の中心部には、遠刈田温泉株式会社が運営する2つの公衆浴場があります。

神の湯: 刈田嶺神社（里宮）に隣接しており、観光案内所や足湯も併設された、温泉街のシンボル的な存在です。
壽の湯: 熱い湯と趣のある建物で知られ、観光客に人気があります。

また、遠刈田温泉は、土湯温泉や鳴子温泉と並ぶこけしの名産地としても知られています。街の周辺には、こけし製造所が点在し、見学や購入を楽しむことができます。

歴史

開湯は約400年前の1601年（慶長6年）とされています。一説には、平安時代末に金商人の金売吉次によって開かれたとも伝えられています。古くは「湯刈田」と呼ばれていました。

江戸時代には、蔵王連峰・刈田岳山頂にある蔵王権現（現在の刈田嶺神社（奥宮））への講中登山の宿場町、湯治場として賑わいました。

1917年（大正6年）には仙南温泉軌道が開通しましたが、線形の悪さからバスとの競争に敗れ、1937年（昭和12年）に廃止されました。

1932年（昭和7年）1月には火災が発生し、温泉街がほぼ全焼するという被害を受けました。

1997年（平成9年）4月には蔵王通りがリニューアルされ、これを機に「大道芸フェスティバルin遠刈田」が毎年開催されるようになりました。

2006年（平成18年）には「神の湯」が新たに設置され、観光案内所や足湯などが併設され、温泉街の新たな顔として親しまれています。

アクセス

鉄道: 東北新幹線・白石蔵王駅よりミヤコーバスで約50分、遠刈田温泉湯の町下車。
高速バス: JR仙台駅西口よりミヤコーバス・特急仙台 - 村田・蔵王町線で72分、遠刈田温泉湯の町下車。
路線バス: タケヤ交通みやぎ蔵王山麓アクセス線(土・日・休日のみ運航、1日往復2便)白石蔵王駅発、白石駅東口経由で約50分
道路: 東北自動車道・村田IC、白石ICから宮城県道12号白石上山線経由で約17km。山形自動車道・宮城川崎ICから宮城県道47号蔵王川崎線経由で約12km

遠刈田こけし

遠刈田温泉は、こけしの産地としても有名です。遠刈田こけしは、頭頂に赤い放射線状の飾り、額から頬にかけて八の字状の赤い飾りがあるのが特徴です。胴には菊や梅などの花模様が描かれています。

周辺情報

遠刈田温泉の周辺には、蔵王の観光スポットが数多くあります。

蔵王ハートランド
宮城蔵王えぼしスキー場
宮城蔵王すみかわスキー場
蔵王エコーライン
* 蔵王山水苑

また、周辺には青根温泉、峩々温泉、蔵王開拓温泉などの温泉地もあります。

遠刈田温泉は、温泉、観光、文化など、様々な魅力が詰まった場所です。ぜひ一度訪れてみてください。

もう一度検索