遠城寺宗徳

遠城寺宗徳（えんじょうじ むねのり）

概要

遠城寺宗徳は、1900年1月14日に生まれ、1978年8月9日に没した日本の医学者です。小児科学を専門とし、九州大学医学部長、第11代九州大学総長、久留米大学学長などを歴任しました。また、日本初の乳幼児向け発達検査法である遠城寺式乳幼児分析的発達検査を開発したことでも知られています。長男は病理学者の遠城寺宗知、孫は文部官僚の寺脇研です。

生涯

大分県で生まれた遠城寺宗徳は、九州帝国大学医学部を卒業後、医師、医学博士となりました。1923年には、伊東祐彦が主宰する九州帝国大学医学部小児科教室に入局し、小児科医としてのキャリアをスタートさせます。その後、平壌医学専門学校教授を経て、1941年にはウィーン大学へ留学し、医学の研究に励みました。

1942年からは、九州帝国大学医学部小児科教室教授として教鞭をとり、後進の育成に尽力しました。九州大学病院院長、九州大学医学部長、初代心臓血管研究施設長を歴任し、1961年には第11代九州大学学長に就任しました。学長退任後の1968年からは、久留米大学学長を務め、教育者として多大な功績を残しました。

遠城寺式乳幼児分析的発達検査

遠城寺宗徳の最も重要な業績の一つとして、1968年に発表した遠城寺式乳幼児分析的発達検査が挙げられます。これは、日本初の乳幼児向け発達検査法であり、乳幼児の発達を詳細に把握するための画期的なツールとして、広く利用されています。この検査法の開発は、日本の小児医療、特に乳幼児の発達支援に大きく貢献しました。

受章

長年にわたる医学、教育分野への貢献が認められ、遠城寺宗徳は勲一等瑞宝章を受章しました。

親族

長男の遠城寺宗知は病理学者として活躍し、孫の寺脇研は文部官僚として、ゆとり教育導入に尽力しました。

遠城寺宗徳は、医学者、教育者として、日本の医療と教育の発展に大きく貢献した人物として、その功績は永く記憶されるでしょう。

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