遠賀

遠賀（おんが）について

遠賀は、福岡県北東部に位置する地域を指す地名です。具体的には、中間市と遠賀郡に属する4つの町、すなわち水巻町、遠賀町、岡垣町、芦屋町を合わせた地域を「遠賀地方」と呼ぶことがあります。

地名の由来

「遠賀」という地名のルーツは、非常に古く、日本の歴史書である『日本書紀』に登場する「岡県（おかがた）」や「崗之水門（おかみなと）」、そして『万葉集』に詠まれた「岡の水門（おかのみなと）」などに遡ると考えられています。

これらの古代の地名「岡」が、奈良時代にかけて「乎加」「塢餉」といった漢字で表記されるようになり、さらに「遠賀」という表記へと変化していきました。また、地名の読み方も時代とともに変化し、当初は「おか」と読まれていたものが、次第に「おんが」という読み方に変わっていったとされています。

「遠賀」を冠する地名・駅名など

「遠賀」の名を冠する地名や施設は、現在も福岡県内にいくつか存在します。

福岡県遠賀郡: 現在は4町のみですが、かつては北九州市の戸畑区の一部、若松区、八幡東区、八幡西区の全域、そして中間市の全域も遠賀郡に属していました。遠賀郡は、遠賀地方の中心的な存在です。
遠賀町: 遠賀郡に属する町の一つで、遠賀地方を構成する重要な地域です。
遠賀川駅: 遠賀町にある駅で、JR九州筑豊本線の駅です。遠賀川に近接しています。
遠賀川: 遠賀郡を含む福岡県内を流れる一級河川です。流域面積も広く、地域住民の生活に深く関わっています。
* 遠賀野駅: 福岡県直方市にある筑豊電気鉄道の駅です。

このように、「遠賀」という地名は、地域の歴史や文化を色濃く反映しており、現在も様々な形でその名を残しています。

遠賀地方は、豊かな自然と歴史的な背景を持ち合わせた魅力的な地域です。遠賀川をはじめとする水資源に恵まれ、農業も盛んです。また、古代からの歴史を持つ地域であり、数多くの史跡や文化財が残されています。これらの歴史的遺産は、遠賀地方の文化的アイデンティティを形成する上で重要な役割を果たしています。

遠賀地方は、福岡県内でも独自の文化を持つ地域として知られています。伝統的な祭りや芸能が今も受け継がれており、地域住民の交流の場となっています。また、近年では、地域活性化のための様々な取り組みが行われており、観光客誘致や地域ブランドの育成などが進められています。

遠賀地方は、古代からの歴史と豊かな自然、そして地域住民の温かい人柄が魅力の地域です。福岡県を訪れる際には、ぜひ遠賀地方にも足を運んでみてください。

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