還珠格格

還珠格格：愛と陰謀の宮廷ドラマ

『還珠格格』（かんしゅかくかく、原題：還珠格格、Huan zhu ge ge）は、台湾の作家瓊瑤による小説三部作、およびそれを原作とした中国と台湾の共同制作によるテレビドラマシリーズです。満州語で「姫」を意味する「格格」という称号が物語の重要な要素となっています。

物語のあらすじ

物語は、乾隆帝の治世24年目、祭祀に向かう皇帝の行列をきっかけに始まります。民衆の中にいた一人の少女が、行列の姫君を「小燕子（シャオイェンズ）」と認識します。実はこの小燕子こそ、行方不明になっていた少女で、のちに乾隆帝の養女として「還珠姫」と呼ばれることになります。

しかし、真の「還珠姫」は、19年前に乾隆帝が済南で出会った夏雨荷（シァユーホ）との間に生まれた夏紫薇（シャツーウェイ）でした。紫薇は、母の死後、父である乾隆帝に会うため北京を目指します。そこで貧しい少女小燕子と出会い、義姉妹の契りを結びます。

偶然の出会いと、様々な出来事が重なり、小燕子は乾隆帝によって還珠姫として宮中へ迎え入れられます。一方で、紫薇は小燕子を助け、真実を明らかにしようと奮闘します。宮廷内では、皇后や他の妃との権力争いや、愛憎劇が繰り広げられ、物語は様々な困難と感動に満ちた展開へと進んでいきます。

主要登場人物

小燕子： 北京で育った貧しい少女。明るく活発な性格で、盗みなども働く。乾隆帝によって還珠姫として迎え入れられるが、その身分ゆえに様々な困難に直面します。

夏紫薇： 真の還珠姫。乾隆帝と夏雨荷の間に生まれた娘。教養があり、上品な性格だが、身分を隠して生きてきました。小燕子と協力し、真実を明らかにしようとします。

乾隆帝： 清朝第6代皇帝。19年前に夏雨荷と出会い、愛を育みました。小燕子を自分の娘と誤解し、還珠姫として溺愛します。

永琪： 乾隆帝の皇子。小燕子と親しくなり、後に恋仲になります。小燕子の身分を守るために尽力します。

福爾康： 宰相の息子。夏紫薇と恋に落ち、彼女を守るため奮闘します。

皇后： 乾隆帝の皇后。権力に固執し、小燕子や紫薇を敵視します。

令妃： 乾隆帝の寵愛を受ける妃。福家と縁戚関係にあり、物語に複雑な影響を与えます。

金瑣： 紫薇に仕える少女。紫薇と共に北京へ行き、彼女を支えます。

その他にも、柳青、柳紅、福爾泰、紀暁嵐など個性豊かな登場人物が物語を彩ります。

日本での放送と反響

日本では、『還珠姫 〜プリンセスのつくりかた〜』という邦題で第1部が放送されました。日本語吹き替え版が制作され、高い視聴率を獲得しました。DVDも発売され、現在でも多くのファンに愛されています。

高い人気と影響

『還珠格格』は、中国のみならず、アジア各国で高い人気を誇り、多くの視聴者を魅了しました。その人気は、韓国で中国語ドラマの放送を一時禁止する「中国語テレビドラマ封鎖令」が出されるほどでした。 数々の賞を受賞し、中国ドラマ史に残る名作と言えます。2011年にはリメイク版も制作されましたが、オリジナル版の人気を超えることはできませんでした。

まとめ

『還珠格格』は、愛と陰謀、友情とロマンスが絡み合う、魅力的な宮廷ドラマです。個性豊かな登場人物と、スリリングな展開は、多くの視聴者を惹きつけました。日本でも高い人気を誇り、現在も多くのファンに愛されています。

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