那谷敏郎

那谷敏郎

那谷敏郎（1923年2月25日 - ）は、日本の紀行作家、文化史家です。石川県金沢市に生まれ、東亜同文書院大学を卒業しました。

経歴

大学卒業後、朝日新聞出版局にて編集委員を務め、その後は名古屋商科大学や光陵女子短期大学で講師として教鞭をとりました。執筆活動においては、紀行作家、文化史家として、世界各地の歴史や文化、風俗に関する著書を多数発表しています。

著書

那谷敏郎は、そのキャリアを通じて、数多くの著作を発表しています。以下に代表的な著書をいくつか紹介します。

『カラー沖縄工芸の魅力』(1975年、淡交社) - 沖縄の伝統工芸の美しさをカラー写真で紹介。
『カラー歴史の町並』(1975年、淡交社) - 日本各地の歴史的な町並みを写真とともに解説。
『紀行ビザンチン史』(1976年、新潮選書) - ビザンチン帝国の歴史を紀行文として描き出す。
『ビザンチンの光芒 聖域行』(1976年、平凡社カラー新書) - ビザンチンの聖域を巡る旅の記録。
『日本の音をつくる』(1977年、朝日新聞社) - 日本の伝統音楽や音文化を探求。
『ネパールの生神様』(1977年、平凡社カラー新書) - ネパールに生きる神々の姿を追う。
『スリランカの三宝』(1978年、平凡社カラー新書) - スリランカの仏教文化と聖地を紹介。
『トルコの旋舞教団』(1979年、平凡社カラー新書) - トルコの旋舞教団の神秘に迫る。
『イスタンブール案内』(1980年、平凡社カラー新書) - イスタンブールの歴史と文化を案内。
『インドの黄金寺院』(1981年、平凡社カラー新書) - インドの黄金寺院の美しさを伝える。
『紀行モロッコ史』(1984年、新潮選書) - モロッコの歴史を紀行文として紹介。
『「魔」の世界』(1986年、新潮選書、講談社学術文庫) - 世界各地の「魔」に関する文化を考察。
『三日月の世紀 「大航海時代」のトルコ、イラン、インド』(1990年、新潮選書) - 大航海時代のトルコ、イラン、インドの歴史を描く。
『十三世紀の西方見聞録』(1993年、新潮選書) - 十三世紀の西方世界に関する記録を紹介。
『幼事然々』(1998年、橋本確文堂企画出版室) - 幼少期の思い出を綴ったエッセイ。
『龍と蛇 ナーガ 権威の象徴と豊かな水の神』(2000年、集英社) - アジアにおける龍と蛇の象徴性を探求。

これらの著作を通じて、那谷敏郎は、読者に世界各地の文化や歴史への深い理解と興味を抱かせることに貢献しました。彼の作品は、単なる旅行記に留まらず、文化人類学的な視点や歴史的な考察が盛り込まれており、学術的な価値も有しています。

参考文献

* 紀伊国屋書店『「魔」の世界』

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