郡上市立小川小学校

郡上市立小川小学校について

郡上市立小川小学校（ぐじょうしりつ おがわしょうがっこう）は、岐阜県郡上市に位置していた公立の小学校です。この学校は、長い歴史を有し、地域社会に根付いた教育が行われていましたが、2022年3月31日をもって閉校しました。その背景には、児童数の減少や地域の過疎化が深く関わっています。

概要

小川小学校の通学区域は、明宝小川と呼ばれる地域であり、その中で学ぶ児童は少数でした。例えば、2022年1月における児童数はわずか4名でした。このような状況から、学校の存続が困難になっていたことも理解できます。また、明宝小川は弓掛川上流の過疎地域に位置しており、周囲の交通事情も厳しいものでした。

特筆すべきは、校内に野外スケートリンクが設置されている点です。このスケートリンクでは、毎年1月の一時間目にスケートの授業が行われており、地域のPTAや保護者たちの協力により夜間に整備されていました。ですが、氷の状態によっては授業が行われないこともありました。スケートを通じて、子どもたちには季節を感じる貴重な経験となる場でもありました。

2021年10月には、県道86号線の「めいほうトンネル」が開通し、自動車での交通が容易になったことで、小川峠を越えずに済むようになりました。これにより、地域の児童たちの通学が安全になりました。しかし、こうしたインフラの改善にもかかわらず、2022年には郡上市立明宝小学校に統合されることとなりました。

沿革

小川小学校の歴史は、1873年の漆原小学校小川分校の開校から始まります。6月に小川村に設立され、続いて独立して小川学校と名付けられました。その後1886年には小川簡易小学校に改称し、1897年には奥明方村に合併される形でさらなる歴史が刻まれていきます。

1900年に小川尋常小学校に改称されると、1916年には奥明方第四尋常小学校へと変わりました。その後、1941年には小川国民学校、1947年には奥明方村立小川小学校という名前に変わります。さらに、校舎の完成やプール、体育館の設立が進められる中で、1985年にはスケートリンクも完成しました。

1992年に明方村が明宝村に改名され、その際に明宝村立小川小学校と名を変えました。2004年には合併により郡上市立小川小学校となり、地域社会において重要な教育機関のひとつとなりました。

小川小学校は、その校舎内で郡上市立小川保育園を抱え、地域の子どもたちに幅広い教育を提供してきました。しかし、最終的には2022年3月26日に閉校式を執り行い、3月31日に廃校となりました。

この学校の閉校は、地域の伝統や教育の一端が失われることを意味しますが、同時に新たなスタートを切ることでもあります。郡上市立小川小学校が、地域の歴史と文化に果たした役割は、多くの人々の記憶に残るでしょう。

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