明宝村

明宝村について

岐阜県郡上郡に位置していた明宝村（めいほうむら）は、2004年3月1日に周辺の町村と合併し、郡上市となりました。この村は美濃地方の北端、飛騨高地にあり、特に山林が広がる地形が特徴です。また、長良川の支流である吉田川の上流部にあたります。

地理的特徴

明宝村は北東に烏帽子岳（1,625m）がそびえ、ここには人気のめいほうスキー場や明宝温泉が存在していました。村の中心部分は吉田川、寒水川、弓掛川といった河川によって形成されています。村の東側は飛騨川の支流である馬瀬川の流域となり、周辺地域とは小川峠を通じて繋がっています。

歴史

明宝村の歴史は、1897年の奥明方村成立から始まります。幾度かの改称を経て、1992年には明方村から明宝村に改称されました。この変更には村民の間で意見が分かれる騒動もあったものの、村の活性化を目指した施策がいくつか行われました。特に「明宝ハム」のブランド化は、地域経済に大きな貢献を果たしました。

行政と経済

明宝村の最後の村長は和田七朗氏で、村には約70人の職員が在籍していました。経済的には、農業従事者は全就業者の20%程度を占め、農地は水田と牧草地に分かれています。特に肉牛の生産が盛んで、木曽馬なども飼育されます。また、明宝スキー場は宿泊施設や観光牧場を春夏のシーズンに提供し、地域の観光産業にも寄与しました。

教育と交通

教育面では、村立の小中学校がいくつか存在していました。ただし2004年以前に多くが廃校となっています。交通手段としては、高速道路はなく、国道472号や岐阜県道82号、86号などが村の主要な道路です。これにより周囲の町市とはアクセスが可能でした。

名所と文化

明宝村には観光スポットや文化的な応募も存在しました。特にめいほうスキー場は冬には多くのスキー客を集める一方、道の駅明宝や明宝歴史民俗資料館も地域の魅力を引き出しています。また、寒水白山神社の祭礼や磨墨太鼓などの行事も行われており、地域の独自性が色濃く残っています。

明宝村は、その豊かな自然環境や歴史的背景を持ちながらも、2004年の合併によりその姿を消しました。しかし、その文化や伝統は地域住民の記憶に今も息づいています。

もう一度検索