郵便区分機

郵便区分機について

郵便区分機（ゆうびんくぶんき）は、郵便物の宛名住所や郵便番号を高精度で読み取り、それに基づいて自動的に仕分けを行う装置です。この機器は光学文字認識（OCR）やバーコード技術を用い、処理速度が要求される状況でも大きな能力を発揮します。

概要

郵便区分機は、OCRを利用した宛名読み取りで約32,000通、バーコード読み取りで約40,000通、さらに年賀状専用の読み取りでは最大50,000通/時という高い処理能力を持っています。この技術の開発は1960年代に遡り、日本電気や東芝によって始まり、1968年の郵便番号制度開始とともに実用機が導入されました。初期のモデルは、高価格のため主要な郵便局に限られていたものの、時間と共に全国への普及が進みました。

運用方法

郵便物はポストから収集されると、郵便局の区分機で自動的に選別され、消印処理が行われます。区分機は、各郵便局のニーズに応じた特定の区分けパターンに基づいて動作します。最近では、地域区分局に最新の自動工場が配備され、集約的に処理される体制が整っています。

最新の動向

日本郵便株式会社では、新仙台郵便局や新大阪郵便局など、大規模な郵便局に最新の区分機を導入しています。これにより、郵便物の仕分けや到着処理などを効率化し、郵便業務の合理化が図られています。

バーコード化と道順組立

1998年から郵便番号の7桁化に伴い、郵便物にはあて名や郵便番号をバーコードとして印刷する機能が追加されました。このバーコードによって郵便物は配達順に整列され、配達業務の効率が向上しました。ただし、日本の住所体系は複雑なため、関連データの更新が常に行われており、すべての郵便物がスムーズに処理されるわけではありません。

大型郵便物への対応

郵便局では、薄物の定形外郵便物を自動処理する特別な区分機も導入しています。これにより、大都市圏での郵便物処理がさらにスムーズに行えるようになっています。

1パス・2パス法

郵便物を配達順に並べ替えるためには「1パス」と「2パス」という手法が用いられます。まず「1パス」で不可視インクまたはカスタマーバーコードを読み取ってグループ分けを行い、続いて「2パス」で最終的な並べ替えを行います。この方法により、処理の精度が高まり、誤りが発生しにくい仕組みが実現されています。

結論

郵便区分機は、郵便業務において重要な役割を果たしており、技術革新によりその機能は年々向上しています。これからも、この技術が郵便業務の効率化と精度向上に寄与していくことでしょう。

もう一度検索