鄭智

鄭智（Zheng Zhi）

鄭智は、1980年8月20日生まれ、中華人民共和国遼寧省瀋陽市出身の元プロサッカー選手、サッカー指導者です。現役時代は、主にディフェンダーとミッドフィールダーのポジションで活躍しました。中国代表としても長年キャプテンを務め、国際Aマッチ108試合に出場、15得点を記録しています。

クラブでの経歴

1990年代には遼寧のユースチームでキャリアをスタートさせました。当初は右サイドバックとしてプレーしていましたが、2002年に深圳平安へ移籍後、ミッドフィールダーにコンバートされ、その才能を開花させました。同年にはリーグ年間MVPを獲得するなど、チームの中心選手として活躍しました。

2005年には山東魯能泰山に移籍し、2006年にはリーグとFAカップの2冠達成に大きく貢献、自身も2度目のリーグMVPを受賞しました。2007年1月には、イングランド・プレミアリーグのチャールトン・アスレティックにレンタル移籍を果たし、その後完全移籍。チームでは「ZZ」の愛称で親しまれ、デビュー戦で途中出場、3月には先発出場で1得点1アシストを記録するなど、活躍を見せました。しかし、チームは2部リーグへの降格を余儀なくされ、2009年にはスコットランド・プレミアリーグのセルティックへ移籍。ここでも、ライバルチームとのダービーマッチでアシストを記録するなど、存在感を示しましたが、シーズン終了後、契約を解消しました。

2010年、中国・広州恒大へ移籍。この移籍は、鄭智にとって新たなキャリアの幕開けとなりました。チームは中甲（2部相当）から中超リーグへと昇格を果たし、鄭智は異なる3チームでリーグ優勝を達成するという偉業を成し遂げました。2013年にはAFCチャンピオンズリーグ優勝、同年のAFCアジア年間最優秀選手を受賞するなど、アジアを代表する選手としてその名を轟かせました。2021年には、チームの財政難により、選手兼監督に就任し、チームを率いました。

代表での経歴

中国代表では、2002年にデビューを果たし、長年にわたりキャプテンを務めました。北京オリンピックではオーバーエイジ枠で出場しましたが、不本意な結果に終わっています。しかし、その後も代表の中心選手として活躍し、2018年には国際Aマッチ出場100試合を達成しました。

プレースタイルと人物

鄭智は、元々はディフェンダーでしたが、後にミッドフィールダーにコンバートされ、その高い戦術眼と豊富な運動量でチームを支えました。守備能力の高さも持ち合わせ、セットプレーのキッカーも務めるなど、多才な選手として知られています。しかし、その一方で、試合中に審判に水を吐くなど、物議を醸す行動も少なくありませんでした。

鄭智は、サッカー選手としての高い能力だけでなく、そのリーダーシップでもチームを牽引してきました。その実績は、多くのサッカーファンに記憶されています。

主なタイトル

クラブ
中国サッカー・超級リーグ：9回 (2004, 2006, 2011, 2012, 2013, 2014, 2015, 2016, 2017, 2019)
中国FAカップ：3回 (2006, 2012, 2016)
AFCチャンピオンズリーグ：2回 (2013, 2015)

個人
アジア年間最優秀選手賞：1回 (2013)
中国サッカー協会 最優秀選手賞：2回 (2002, 2006)

その他

中国代表で長くキャプテンを務める選手ながら、物議を醸す行動も多い。
マルチロールで知られており、様々なポジションをこなせる。
30代後半になりながら代表、広州恒大両方でキャプテンを務めた。
その能力の高さは対戦歴のある伊藤壇、エスクデロもSNS上で絶賛している。
2004年に結婚、1男1女あり。息子は広州恒大の下部組織に入っている。

鄭智は、中国サッカー界のレジェンドとして、今後もその活躍が期待されます。

もう一度検索